両手で包んだような独特なモクレンの白い形は、徐々にさまざまな木が花を開いていくなかでひときわ目立ちます。花の期間が短く、ひとたび咲くと白い花弁がすぐに茶色くなってしまいますから、咲き始めを見たら早めに撮影に出かけましょう。
一気に蕾がふくらんでくる快晴の日の青い空には、白いモクレンが似合います。円偏光フィルターを併用して青空の反射を抑えています。大木でたくさん咲いていましたので、広角レンズを使って広く撮影しました。花木を見上げるように下から手持ちで撮っています。
レンズ:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
焦点距離:31mm
絞り値:f/7.1
シャッタースピード:1/400秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:+0.3段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 400
その他使用機材:円偏光フィルターII 77mm
VR機構を搭載し、NIKKOR初のED非球面レンズを採用。極限の画質を追求した高性能大口径標準ズームレンズ。
白い花が顔を出す前の産毛に包まれた様子も被写体として魅力があります。逆光気味だとキラキラした産毛が目立ちますし、背景が暗い所で撮れるとより一層際立って写ります。望遠レンズのボケ効果を利用しました。
二輪だけ寄り添うように咲いているのが、ちょうど黒い木の幹の間から見えました。トンネル構図のようで視線を花に集中させるためには良かったと思います。
思い切ったマイナス補正(-2.3)をしないとモクレンが白く飛んでしまうので注意が必要です。
撮影・解説:芳賀 健二