サクラの開花が一段落した頃、春の花としてまず思い浮かべるのはやはりチューリップの花でしょう。各地で工夫を凝らした花畑を見せてくれて、春が来たことをストレートに伝えてくれる被写体です。
太陽がほぼ真上にある時間帯に、チューリップ畑の中にカメラを入れて上向きに撮影しました。
「虫の目」などとも呼ばれるアングルです。シートを敷いて横になる、バリアングルの液晶を利用する、ノーファインダーで撮影するなどの方法があります。深い被写界深度と思い切ったプラスの露出補正が必要です。
レンズ:AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED
焦点距離:19mm
絞り値:f/8
シャッタースピード:1/80秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:+2.7段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 400
画角100°(FXフォーマット時)の超広角域からの約1.9倍超広角ズームレンズ。約385gと軽量コンパクトで機動性の高い撮影が可能。
望遠レンズで被写体の前と後ろにボケを演出し、中央のピントを合わせた一輪を浮き上がらせます。色の異なるチューリップの花々は春の日差しの中でワイワイ騒いでいる小さな子供たちのような印象でした。
林の中のチューリップ畑には、枝越しの木漏れ日が差し込んでおり、まるでスポットライトが当たった主役のようでした。花弁の縁の棘のように見える部分や、チューリップには珍しい色合いが、印象を強めてくれました。
撮影・解説:芳賀 健二