晴れた日の夕方。太陽が沈むにつれ、空の色と表情がダイナミックに変化していく光景はとても画になります。冬は空気が澄み、その色合いをよりクリアに写すことができます。日没の時間帯の撮影は時間との勝負。あらかじめ撮影ポジションや撮影イメージを決めてその瞬間を待ちましょう。
アサリ漁の監視小屋に電気を送っていた不思議な電柱が並ぶ海岸。遠方には工場地帯を見ることができる場所です。日没後のマジックアワーの時間帯は、刻々と変わる空の色を逃さないよう何枚もシャッターを切りました。点灯し始めた工場地帯のライトと、海に映った空のグラデーションが風景を美しく演出した瞬間をおさめています。
幻想的なイメージを出すため、ホワイトバランスを変更し色味を変えました。中望遠のほどよい遠近感を強調するためF値を絞って撮影しましたが、それによりスローシャッターを防ぐ形となり、海の波紋も写すことができています。
レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR
焦点距離:52mm
絞り値:f/11
シャッタースピード:1/13秒
ホワイトバランス:ナトリウム灯混合光
露出モード:マニュアル
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:+0.3段
フォーカスモード:AF-C
ISO感度設定:ISO 2000
その他使用機材:三脚
日が沈む直前。風景全体を真っ赤に染める低い太陽と光が海面に反射し輝く様子を撮影しました。赤味をより鮮やかにするためピクチャーコントロールを「風景」に設定しています。
青が徐々に赤へと変わる淡い色合いの空。こちらも日が沈む直前の時間帯ですが、まだ少し青空が残る順光側の空を撮影しています。強い西日が当たっている白い建物を構図内に入れることで、より一層夕暮れ時の印象を感じさせるようにしました。
撮影・解説:板橋 大輔