朝夕冷え込み始める11月も下旬頃になると、そろそろストーブや炉端の火が欲しくなるのではないでしょうか。澄んだ静かな空気の中には、炉端からの煙が流れています。「日本の原風景」を感じる古民家を訪ねるには、最適な時期です。
鉄びんや炉端の火が主役ですが、障子越しの外光の様子を見せるため、やや広角気味のレンズを選択しました。室内の様子を忠実に伝えるため、特に露出補正に気を使いました。
レンズ:AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
焦点距離:32mm
絞り値:f/6.3
シャッタースピード:1/60秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:-2.0段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 1250
FXフォーマット時、画角84°の広角域から望遠域までの、使用頻度の高い画角範囲をカバーする、約3.5倍標準ズームレンズです。
ひんやりとした土間。外光が入り独特な凹凸がとてもきれいに見えます。吹き抜ける風は心地よく、夏の暑さも凌げるようにできているのがわかります。露出はマイナス補正です。
高い棚の上に並ぶ煤けたダルマは、長い間そこに置かれて、室内の様子を見つめ続けていたのでしょう。電球に照らされた赤味のある雰囲気は、やはりマイナスの露出補正です。暗い室内もデジタルの感度を上げれば、手持ちでの撮影が可能です。
撮影・解説:芳賀 健二