上高地の大正池に代表される、水中から顔を出している切り株や立ち枯れの木々に、注目が集まっています。空や山のさまざまな表情と共に、望遠系のレンズで切り取ってみましょう。
早朝の水面は風もなく鏡のような写り込みが見られます。太陽はまだ山から顔を出していないため、直接的な光はない時間帯に撮影しました。
切り株から次の世代の幼木が育っている姿に自然のたくましさを感じます。色づき始めた対岸の紅葉を意識した画面構成にしてみました。三脚はあまり伸ばさず、やや低い位置から捉えています。
レンズ:AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
焦点距離:200mm
絞り値:f/5.6
シャッタースピード:1/20秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:-1.0段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 1600
その他使用機材:三脚
日の出前の水面から立ち枯れの木々が立ち並び、やや不気味な静寂さを感じます。ホワイトバランスを4760Kに調整して、少し青味を加え撮影しました。
冷たさや静かさの強調するための手段です。
上の写真を撮影してから30分ほど経過し、ひんやりとした青味からは対照的に緑や茶色、オレンジなど自然が持つそのものの色合いになりました。水面に波がない中、完全なシンメトリーの立ち枯れを狙ってみました。立ち枯れの木々の並びのきれいな所を選んで撮影しています。
撮影・解説:芳賀 健二