お正月の花と呼ばれている水仙は、暖かい地方では12月頃から咲き始める花でもあります。香りは爽やかでやや甘く、スッとした姿も好感が持てます。余分なものをそぎ落としたようなスッとした美しい水仙の姿を撮ってみましょう。
春を予感させる午後、暖かいやや逆光気味の光の中、道沿いに咲き乱れる水仙の群落は甘い香りに包まれていました。もうすぐやってくる季節への期待が伝わってきます。背景にわらぼっちを配し田舎の様子を表現しました。カメラは手持ちでやや低い位置から撮影しています。
レンズ:AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
焦点距離:32mm
絞り値:f/6.3
シャッタースピード:1/1000秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:+0.3段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 400
FXフォーマット時、画角84°の広角域から望遠域までの、使用頻度の高い画角範囲をカバーする、約3.5倍標準ズームレンズです。
春はまず光からやってきます。中望遠レンズを使い、背景にある水面のキラキラした丸ボケを大きくしています。主役の水仙の位置と丸ボケのバランスを考えて切り取りました。
サクラの木々の間に一斉に咲き始めた水仙を木々の黒との対比で見せています。都内の公園とは思えないスケール感が表現できました。同じ中望遠域でも水仙にどの程度近づくかで、作品の印象が大分違ってきます。
撮影・解説:芳賀 健二