マンジュシャゲ、リコリスなどいろいろな呼び名でも呼ばれる彼岸花は、花弁と伸びたシベの組み合わせが不思議な花でもあります。望遠レンズで引きつけたり、広角レンズでぐっと寄ってみたりとさまざまな方法で形を意識しながら撮影を楽しんでみましょう。
カメラを手持ちし、20mmの広角レンズで近づきました。背景の木立や緑の葉、奥の彼岸花などを入れることで、奥行き感も表現しています。被写体に寄ったことと、やや上から撮ったことでまるでスポットライトに花の形が浮かび上がったような効果が演出できました。太陽がほぼ真上にあるタイミングの撮影です。
レンズ:AI AF Nikkor 20mm f/2.8D
焦点距離:20mm
絞り値:f/8
シャッタースピード:1/800秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:絞り優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:-1.3段
フォーカスモード:AF-S
ISO感度設定:ISO 800
最新の光学設計で小型・軽量・高画質を実現した、高画素・FXフォーマットカメラの高い鮮鋭感が活きる大口径超広角レンズです。
カメラの高さを少し低くして、背景の木々の間に駐車している車の反射したところを入れています。望遠レンズ(155mm相当)のボケ効果によりちょっと面白い「丸ボケ」ができました。とはいえ、主役はあくまでスポットライトで照らされたような彼岸花です。
形は同じでも時々見かける白い彼岸花は赤色の海の中に漂う一輪のようで、色の対比として見せたくなってしまいます。望遠レンズのボケによりピントを合わせた白い彼岸花が一層強調されました。
撮影・解説:芳賀 健二