EXPEED 6の約10倍高速でデータを処理できる画像処理エンジンEXPEED 7を搭載。新しい部分積層型CMOSセンサーとの協働により、最大約120コマ/秒の高速連続撮影、滑らかなEVF像の見え、6K RAW動画、フルHD 240p、Z9/Z8ゆずりの強力なAF性能を実現しています。さらに、ポートレートをより柔軟に描写することもできます。
Z6IIIは、ニコンのフラッグシップモデルZ9から高度なAF性能を継承し、EXPEED 7のおかげでZ6IIよりも約20%速い※AF速度を実現。さらに低光量下でも卓越したAF性能を発揮します。
Z6IIIは、Z9/Z8の高度な被写体検出技術を採用し、人物(顔、瞳、頭部、胴体)、犬、猫、鳥、飛行機、車、バイク、自転車、列車の、9種類の被写体を検出、追尾します※。被写体検出の「オート」機能を使用すると、メニューで被写体の種類を切り換える手間なしに、画面内の被写体を的確に検出してピントを合わせます。また、カスタムワイドエリアAFを使用すれば、指定したエリア内の被写体を検出・追尾でき、たとえばウェディングフォトグラファーがゲストに囲まれた花嫁だけにピントを合わせたいときなどに便利です。
画面の長辺の約3%に相当する小さな顔もより確実に検出し、ピント合わせが可能です。広い風景がメインのポートレート撮影で小さい人物にピントを合わせたい時に役立ちます。また動画撮影時には、遠くから接近する人物も小さく捉えたスタート地点からピント合わせができます。
強い逆光時には被写体が暗くなりがちです。しかしZ6IIIは、AF用の露出をライブビュー用の露出から独立して制御するため、シルエットになっていても人物の顔を検出可能。この機能により、たとえば夕日に照らされたカップルなどの印象的な写真も正確なピントで撮影できます。
Z6IIIのAFは-10EVの暗さまで検出可能。暗いシーンでZ9やZ8をしのぐ高い性能を発揮します。暗い森で枝に止まるフクロウなどの夜行性の動物をはじめ、夜間のポートレート、暗い室内のいろいろな被写体、夜の空港で駐機中の飛行機など、さまざまな暗いシーンでAF撮影が快適に行えます。
コンパクトなカメラシステムを求めるワイルドライフフォトグラファーにとって、Z6IIIとNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR、NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR Sの組み合わせは、非常に有効です。野鳥撮影でも愛犬の撮影でも、強力なAF性能と相まって、決定的な瞬間を確実に捉えることができます。
Z6IIIは、ピクチャーコントロール「リッチトーンポートレート」や美肌効果など、ポートレート撮影に適した様々な優れた機能を備えています。これらの機能を活用することで、より思い通りの表現を実現できます。
「リッチトーンポートレート」は、白飛びを抑えながら、豊かな階調で透明感あふれる美しい肌の質感描写を実現します。従来のピクチャーコントロール「ポートレート」と比較してより多くの肌のディテールが保持されるため、レタッチのベースにも適しています。なお、「ポートレート」は肌を柔らかく、明るく再現します。
「美肌効果」は、髪や目などのディテールのシャープさを保ったまま、肌を滑らかに整えます。これは動画撮影でも有効で、ポストプロダクションの時間を短縮したい場合に最適です。また、この機能はライブ配信時にも活用できます。
「人物印象調整」機能を活用すると、色相と明るさの設定を微調整できます。調整による変化をライブビューでリアルタイムに確認することで、直感的に微調整し、思い通りに仕上げることができます。
Z9、Z8から優れたAWBアルゴリズムを継承しており、フレーム内に白が少ない場合でも安定したホワイトバランスが得られ、ポートレート撮影時の色被りを防ぎます。
NIKKOR Zの f/1.2、f/1.8レンズシリーズは、美しいボケとシャープな描写を両立した、ポートレート撮影に最適なレンズです。特にNIKKOR Z 50mm f/1.2 SとNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sは、高い解像度と美しく滑らかなボケを追求した光学設計で、プロのポートレートフォトグラファーに広く愛用されています。
Z6IIIのボディーは、前面カバーにマグネシウム合金を、背面カバーと上面カバーには「Sereebo® Pシリーズ」(帝人株式会社製)を採用して、Z8と同等の堅牢性を確保し、カメラ全体で高い耐衝撃性を実現。また、ボディーとLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15cは、-10℃までの寒冷な環境下でも動作するよう設計されています。さらに、レンズを含むシステム全体の徹底したシーリングにより、優れた防塵・防滴性能※を実現し、さまざまな過酷な環境で撮影が可能です。カメラの電源OFF時にはボディー内のVRロック機構がセンサーをしっかりと固定し、移動中の不測の衝撃や揺れによるダメージから守ります。
Z6IIIは小型ながら、操作系はZ8とほぼ同じ配置になっています。このデザインの一貫性により、Z6IIIは卓越したメインカメラとしてお使いいただけるだけでなく、Z9やZ8ユーザーにとってはサブカメラとしても理想的です。また、数多くの特定の機能を様々なボタンに割り当てることができ、例えば風景撮影のためにシングルポイントAFを使っている際に、急に現れた動物を撮影するため咄嗟に3D-トラッキングに切り換えたい場合などでも、ボタンを押すだけで素早く機能を切り換えることができます。
シャッター音は被写体の人物に撮影のタイミングを知らせる合図としてだけでなく、心地よい撮影体験を作り出す要素としても重要です。Z6IIIでは、ニーズや好みに応じて電子シャッター音を5種類から、音量レベルを5段階から設定可能。静かさが求められるシーンでは無音(サイレントモード)も設定できます。