D7500×深澤武 スペシャルムービー

新緑の信州が魅せた、
きらめく一瞬。

田植えがちょうど終わった頃に信州を訪れた。みずみずしく爽やかな時期だったので、棚田などのエリアを中心に撮影してきた。まず驚かされたのが高感度性能の向上である。動き回る鳥を写し止めるのにISO 2000程度で撮影しても、画像の荒れが気になることはほとんどなかった。画像の荒れを気にしてISO感度を下げるより、被写体が止まるシャッター速度になるようISO感度を上げることを選べるようになった。

これまでISO 3200やISO 6400で星空を写し止めるような撮影は、D5などのフルサイズ一眼に強みを感じていたが、D7500ならISO 6400でも夜空にノイズは目立たず十分に満足のいく仕上がりである。ノイズリダクション機能の向上により、ISO感度を上げてもノイズは目立たなくなったとはいえ、三脚を使える風景撮影では、低感度で精緻な描写を求めることで、D7500の性能を最大限に引き出すようにしたい。

また解像感が高く、ノイズも少ないのでピントの甘さはシビアに出やすい。パンフォーカスでの撮影なら通常の位相差AFでよいが、ボケを活かした撮影や星空撮影ならライブビューAFで被写体を拡大してピンポイントでピントを合わせるのがおすすめだ。ライブビューでの淡い光を捉える能力が向上しており、一等星のような明るい星を選べばAF任せとはいかないが、モニターを見ながらピントを合わせることができる。

D7500は、2088万画素という一見控えめな画素数であるが、新緑の葉なども高精細に写し出せ、風景を精緻に描写するには十分な性能を有していることがわかる。ほかにも、記録容量や記録速度、高感度画質など、トータル性能に優れている。また、上下方向に可動するモニターにより、頭上に手を伸ばしての俯瞰撮影はもちろん、足元に咲く小さな花々の撮影を積極的に行うことができる。タッチ操作もでき、とっさに現われる生き物の撮影などにも対応しやすい。風景撮影ではどんな被写体や天候との出会いがあるかわからないが、D7500はコンパクトなシステムであらゆる出会いに対応できる。オールマイティーなところが大きな魅力だ。

『フォトコン』2017年7月号掲載記事より一部改稿

深澤 武

1974年、埼玉県生まれ。1998 年、東京理科大学工学部を卒業後に写真家として独立。穂高岳など北アルプスの山々を中心に、信州をメインフィールドとして本格的に風景写真を撮りはじめる。現在は沖縄の八重山諸島など南の島々にも撮影の領域を広げている。写真展は2010年の東京写真月間2010『亜熱帯林―西表島―』など。「ニッポンの桜100選」「厳選 日本の紅葉」など著書多数。ニコンカレッジの講師も務める。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。

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