星空観察をする際、ただ気軽に夜空を眺めるだけなら特別なグッズは不要ですが、少し本格的に観察するなら、さまざまなグッズがあると便利です。
春や秋など、日中は暖かい時季でも、夜になると気温はぐっと下がります。夏でも高原などで星空観察をする場合は、涼しいというよりは肌寒さを感じるほどの気温になることもあります。風があれば、さらに寒く感じられます。防寒対策は「念には念を入れて」行いましょう。重ね着をする(上下とも、靴下も)、マフラーや手袋などで肌の露出を抑えるといったことを心がけましょう。どうせ暗いのですから見た目など気にせず、しっかりと着てください。携帯カイロもあると役立ちます。
星空を眺めるときには、なるべく月明かりや人工の光の影響を受けないようにすることが大切ですが、一方で何も明かりがないと、物を探したり星図を参照したり、緊急時に安全を確保したりするのに困ってしまいます。小型のペンライトなど、何か明かりを用意しておきましょう。携帯電話の画面を明かりとして使うこともできます。
まぶしすぎると目がくらんでしまいますので、ハンカチなどで覆って減光するとよいでしょう。赤い光は目に優しい(暗さに慣れた目に影響を与えにくい)ので、できれば赤い布やセロハン、真っ赤な待受画面などを用意しておくとよいのですが、そこまでしなくても、光の量を落とすだけでもかなり違います。「観察中は暗く、片付けや緊急時には明るく」できるのが理想です。
観察した天体の感想や簡単なスケッチを残すのに、筆記用具を用意しておきましょう。見慣れた星空や天体も、空の透明度や使う機材、自分の体調や気持ちによって見え方が大きく変わります。その記録を残しておくのは「単純に空を眺める」以上の楽しみをもたらしてくれるはずです。
また、火球(ひじょうに明るい流れ星)などの突発現象が起きたとき、データをとるのにも便利です。こういった記録は時として、学術的にも価値の高いものになることがあります。
この「星空案内」ページでは見どころの天文現象やオススメの天体を紹介していますが、「もっと暗い星や月のクレーターの名前を知りたい」「最近発見された新天体の情報を得たい」などさらに先へ進みたい場合には、星座早見盤や星図、科学雑誌やウェブサイト、各種電子ツールやソフトウェアなど、星空に関するさまざまな情報源やデータがあります。これらの情報源を活用してください。「知識の宇宙を探索する」のも、面白いものですよ。
方位を知るためのコンパス、エネルギーを補給するための夜食、楽な体勢で観察するための折りたたみ椅子やグラウンドシートなどなど、他にも便利なグッズがあります。より快適に、より面白く星空観察を楽しむために、機材や観察場所だけでなくこういったグッズにも気を配ってみてはいかがでしょうか。
流星の見つけ方や星座の探し方、場所選びや便利なグッズなど、星空観察をよりいっそう楽しむためのポイントをご紹介します。