ピクチャーコントロール:Tender Clear使用レンズ:NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
自分でレシピを
作ってみる
2017年よりフォトグラファーとして活動開始。優しい光をまとった、ナチュラルで透明感のある風景写真やポートレートを得意とし、暮らしや日々の小さな幸せを写真で表現することを大切にしている。家族写真の出張撮影や写真セミナーの講師、広告撮影などを中心に手掛けている。
イメージングレシピ準備編
ニコンの無料ソフトウェア「NX Studio」のフレキシブルカラーピクチャーコントロールという機能を使えば「イメージングレシピ」という自分らしい色が作れるようになります。
まず、はじめにしなきゃいけないのは、どんな色にするのかを決めること。自分らしい色ってどんな色でしょうか? まずはそれを探してみましょう。
私の場合は…写真の世界観は優しい光や色で表現したかったのでテーマは「優しく、透明感のある写真」としました。
もしも、どんな表現にすればいいかわからないという人がいたら、まずは写真をたくさん撮影してみると良いと思います。同じシーンでも季節や天候、自分の感情で写る画は変わってきます。
たくさん撮って、みて、楽しい瞬間、好きな写真、好きな色を見つけることが、 自分らしい表現を見つける1歩になるかもしれません。
ピクチャーコントロール:Tender Clear使用レンズ:NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
●いざ、実践編
色んなパラメーターがありますが、写真の雰囲気が柔らかな印象になること、 色調は優しく爽やかであることをポイントにしたかったので以下の設定にこだわりました。
-詳細調整
詳細調整にある明瞭度などを少し下げています。ここでは写真のシャープさを調整でき、下げることで少しふわっと柔らかな印象になります。
- カラーブレンダー
カラーブレンダーは写真の印象を大きく変えるものであり、個性を出せる調整になるので細かく設定しました。主な特徴としては青に爽やかさを出すため、色相をマイナス側へ、彩度と明度をプラス側にしています。緑はフレッシュさを出すため、色相と明度をプラス側へ、彩度をマイナス側にしています。
- カラーグレーディング
カラーグレーディングは自分の表現したい雰囲気に持っていくために大切な要素です。ここでは、シャドウに少し青みを乗せ、明度を上げました。そうすることで透明感を引き出しました。
●ワンポイントアドバイス
私の場合もそうですけど、初めから思ったレシピは作れないので、何度も実践してみることをお勧めします。
調整した値がシーンによって合う合わないが出てきたり、思っている印象にならなかったり、 レシピを書き出してはいろんなシチュエーションで撮影して 自分の好きなイメージングレシピの色味を作ってくださいね。
ピクチャーコントロール:Tender Clear使用レンズ:NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
フレキシブルカラーピクチャーコントロールで作ったイメージングレシピは、
ファインダーで覗いた瞬間から、自分の色味の状態で確認でき仕上がりイメージが分かりやすく魅力的なのでぜひチャレンジしてみてください。
初めての人でも簡単
被写体認識AFやAF-Aが進化しているので、動く被写体をしっかりとらえられます。ホワイトバランスやF値などが自動設定なので、とにかく撮ること自体を楽しめます。沢山撮影をして自分の好みが出てきたらマニュアルモードやAモードなどを試してみて、比べるもの楽しいかと思います!ちなみに緑オートでもレシピを使用できるので、自分ならではの色表現はしっかりできるのも利点でした。
広谷 勇樹
写真家・フォトグラファー
大阪生まれ。2024年4月より独立し、パラレルワーカーとして写真家活動をスタート。
新進気鋭の写真家として、企業案件、雑誌掲載、講師業など多岐にわたり活動を広げている。SNSでは、枠にとらわれない独自の感性で、生きていると感じる瞬間を写真で表現している。