野生動物の撮影をするには大がかりな遠征や装備が必要なイメージが強いと思いますが、実は市街地近郊でも気軽に撮れるもの。
野鳥は最も身近な野生動物のひとつで、望遠レンズが一本あれば撮影は始められます。
ムクドリやミヤマカケスの写真、また水辺などのシチュエーションで撮ったアオサギなどを見て動物撮影をやってみたい!と思っている方は、はじめの一歩を踏み出してみませんか。
コンクリートに護岸された都内の河川。河岸は桜並木。木々の葉が落ちた季節は枝の合間にとまったり、飛び交ったりする野鳥が見つけやすいのです。
ムクドリがとまっているのを見つけたのでそっと近づき、覗くようにしてシャッターを切りました。枝が被写体に被らないように、こちらが歩いて良いアングルを探すのがコツです。どうしても避けられない場合は、枝が被るのを体だけにとどめるよう注意します。
都会でもよく見かける鳥ですが、望遠レンズを通して見ると、とても愛らしい顔をしているように思えるカットです。
レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
焦点距離:400mm
絞り値:f/5.6
シャッタースピード:1/320秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:シャッター優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:-0.3段
フォーカスモード:AF-C
ISO感度設定:オート(ISO 400)
凍結した湖畔の枝にとまったミヤマカケスを、枝の間から狙いました。白い地面に反射した陽光が、天然のレフ板効果となって、ふわっとした小鳥の身体を下から照らし、愛らしさが増しています。
入り江のようなところですが、湖畔などでも応用可能。
逆光気味の夕焼けに照らされた水面を背景に被写体をシルエットで捉え、幻想的な雰囲気に。アオサギも市街地でも見られる身近な鳥です。
撮影・解説:二神 慎之介