青空に向かって伸びる高さ19mの白い灯台。夜になると灯台から放つ光筋がはっきりと見え、その光は約37km先まで届き、日夜、海原を航海する船舶の道標となっています。
昼間は白色の灯台が夜になると近くの外灯に照らされてオレンジ色に。その上空には星々が輝きます。灯台の左側には全天一明るいおおいぬ座のシリウス、右上にはオリオン座のベテルギウスが寄り添っています。
日が落ちると、灯台が照らす光跡がはっきりと見えてきて、夜空にはひとつ、またひとつと星が瞬き始めます。灯台近く右手前からの外灯が照らす明かりを利用して塔形をとらえ、同時に星々の光芒も写し込みます。外灯には様々な種類のものがあり、照明の電球によって灯台の色は変わりますので、ホワイトバランスの設定を変えて好みの色を探すとよいでしょう。
星を「点像」として捉えるため長時間露出せず、灯台が放つ光がレンズに向かないタイミングでシャッターを切ります。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
焦点距離:32mm
絞り値:f/4
シャッタースピード:1.3秒
ホワイトバランス:晴天, B0.50, 0
露出モード:マニュアル
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:0段
フォーカスモード:マニュアル(M)
ISO感度設定:ISO 800
その他使用機材:三脚、レンズフード、リモートコードまたはリモートコントローラー
VR機構を搭載し、NIKKOR初のED非球面レンズを採用。極限の画質を追求した高性能大口径標準ズームレンズ。
灯台から見える水平線に、雲間から漏れる月の光があたり美しく輝いていました。望遠レンズで水平線を拡大し、ホワイトバランスの電球モードを使い、月光の冷たさを青色にして表現しました。
撮影・解説:八板 康麿