冬の寒さが厳しいなか、春の訪れを教えてくれる桜の開花風景は喜びもひとしおです。昼間の桜もきれいですが、夜の桜はとても幻想的。夜桜に明るい月や惑星が寄り添って輝く光景は、昼間とは異なる美しさを教えてくれます。
桜の満開時期は僅か数日。雨や強風が吹いてしまえば、一晩で葉桜になってしまうこともあります。季節の変わり目のこの時期はなかなか晴れず、夜は薄雲が広がることが多く、夜桜に満天の星空に出会えたら、それこそ貴重なシャッターチャンス。カメラと三脚を持って、夜桜と月、夜空と明るい惑星や星たちを一緒に撮影してみましょう。
月が無い夜、ひとつの外灯に照らされる夜桜に明るい木星を入れて撮影。ソフトフィルターをレンズ前にセットし、木星の光芒を滲ませて明るさを強調すると、桜がやわらかくふんわりとした効果になり、幻想的な作品になりました。桜の色は外灯の種類によって変わりますので、好みの桜の色になるようにホワイトバランス設定を変えてみるとよいでしょう。
絞り値:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
焦点距離:70mm
絞り値:f/3.2
シャッタースピード:2秒
ホワイトバランス:白色蛍光灯
露出モード:マニュアル
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:-1.0段
フォーカスモード:マニュアル(M)
ISO感度設定:ISO 3200
その他使用機材:三脚、レンズフード、ソフトフィルター、リモートコードまたはリモートコントローラー
VR機構を搭載し、NIKKOR初のED非球面レンズを採用。極限の画質を追求した高性能大口径標準ズームレンズ。
撮影・解説:八板 康麿