Vol.2 若手クリエイターが大先輩写真家に学ぶQ&A 「風景写真と愛、そして写真を仕事にすること」別所隆弘×AYUMI

Vol.2 若手クリエイターが大先輩写真家に学ぶQ&A 「風景写真と愛、そして写真を仕事にすること」別所隆弘×AYUMI

Nikonのカメラとレンズをこよなく愛するクリエイターを12回にわたって紹介した連載『Nikon Creators の履歴書』。その連載に登場したクリエイターがこれからますます“履歴書”を充実させ、「撮る」人生を豊かにしていくために、長年Nikonとともに人生を歩んできた写真家たちに、知りたいこと、気になっていたことをリアル対面で聞いてみるというスペシャル対談を実施。大先輩直伝の撮影テクニックやNikon機の使いこなし方から貴重な体験談、写真を続けることの素晴らしさまで、「ヒントと学びが満載のQ&A」を大公開します。第2回は、2台のNikon Z機を愛用中のトラベラーAYUMIさんが、文学研究者として大学で教鞭をとりながらフォトグラファーとして活躍している別所隆弘さんにあれこれ質問!風景写真撮影の極意をたっぷりと教えていただきました。

目次

別所隆弘 プロフィール

別所隆弘

フォトグラファー、文学研究者、ライター。関西大学社会学部メディア専攻講師。写真と文学という2つの領域を横断しつつ、「その間」の表現を探究している。滋賀、京都を中心とした”Around The Lake”というテーマでの撮影がライフワーク。Nikon Z8の公式プロモーションに出演。

History with Nikon

2012年
当時他社の入門機を使っていたが、Nikon D800の広告を見て、その高精細な表現力に驚愕したことをきっかけに購入。そこから本格的なカメラライフが始まる。同時に購入したレンズはNIKKOR 24-70mm f/2.8GとAF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
2014年
初のサブ機Nikon Df、D600を購入
2015年
D810導入。この頃から少しずつ写真の仕事をするようになる
2016年
Nikon 1導入
2023年
Nikon Z8の公式プロモーションに出演をきっかけに再びメインカメラをNikonで統一。現在の主力カメラ
2024年
Nikon Z fcのヘラルボニーコラボレーションモデルを導入。お散歩カメラに

AYUMI プロフィール

AYUMI

大阪府出身。初めてのひとり旅は世界一周。会社員として働きながら旅先の写真をSNSで発信し続けていたところ、旅行関係の仕事の依頼が増え、フリーランスに。訪れた場所の良さを最大限に伝えることを大切にしながら、写真や動画で旅の魅力を発信している。

Q. 風景写真にオリジナリティ、自分らしさを出すには?

A. 3つのキーワードで答えます!「脱線」「バズよりラブ」「愛を語ろう」

AYUMI

憧れの別所先生にたくさん聞きたいことがあります。まず1つ目は、自分らしさ、についてです。私は仕事でも趣味でもよく旅をしていていますが、風景って誰もが向き合える被写体だなと思うのです。そこで、自分らしさを出していくための、別所先生が考える「3つのキーワード」を教えていただきたいです。

別所

なんだと思います?先に聞いてしまうって、教員ってやりがちなのよ(笑)。

AYUMI

うーん…。構図、色味、光の取り入れ方、とかでしょうか?

別所

そうだね。それが表の回答だと思う。大学の授業でも、まずは色を整えようとか、好きな構図を見つけようとか教える。みんなそれぞれ好みがあるはずだから、まずはそれに気づいてほしいなと。でも今日、僕が言いたいことは裏の回答。まず1つ目のキーワードは「脱線」かな。

AYUMI

脱線!

別所

そう、脱線。今のSNSで見る写真って、プロもアマも含めて、みんな写真が似る傾向に今あるよね。すごくうまい写真家とか人気の写真家とか、AYUMIさんみたいにみんなが憧れるような人のスタイルを真似しちゃう。撮り方も、撮る場所も、構図も、同じように撮ろうとする。それもわかる、だってカッコイイし。でもそれをするとフォロワーにしかなれない。最初の人が気づいて作り出した世界観の、2次創作とまでは言わずとも、その人のことを想起せずにはいられない写真になってしまう。例えば僕の撮った飛行機写真とか…。

Nikon D810で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:D810 + AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR

  • photo:別所隆弘

AYUMI

今、同じような写真をよく見ますね。別所先生が最初に撮ったんだよな、っていつも思います!

別所

飛行機を撮るのにすごく有名な場所で、その日、僕が行った時もバズーカを持った人たちがたくさんいた。人気の撮影スタイルは、上から来る飛行機に対して連写をした写真とか、遠いところにいる離陸機を焦点距離800mmとか600mmのレンズとかで狙うみたいな、いわゆる高感度連写した写真。でも当時、僕がそこまでのレンズは持っていなくて、さらにボディーはNikon D810。画質はすごくいい最強の風景カメラだけど、飛行機を撮るには適していなかったんだよね。それでもやっぱり飛行機が大好きだから撮ってたんだけど、満足できるものが全然撮れない。そしたらある時、間違えて夜景用の設定でシャッターを切ってしまった。1秒くらいの長秒で。あ!と思ったけど、そのタイミングでたまたま飛行機が止まってて。当時持ってたレンズは200mmで、小さく飛行機が滑走路の向こうで止まってた。でも、その偶然撮れた、滑走路で静かに止まっている飛行機の写真を見て、人生が変わった。

AYUMI

別所先生のこのシリーズの写真を見ると、美しくて涙が出そうになるんです。

別所

初めて見た時は僕も衝撃。すごくクリーンで、しかも明るくしっかり光が取り込まれてて、飛行機がデンと真ん中に座ってて。これまで誰も撮ってこなかった写真が、たまたまだけど撮れた。その時にすごく思ったのは、みんなが撮っている写真から脱線していった先だけに、自分の表現できる領域なり、自分がいられる場所があるんじゃないかってこと。その根本には、僕が写真家じゃなくて、文学を教える大学教員だということもある。別のとこから来た人間が、10年、20年写真をやっている人のノウハウにかなうわけない。同じように撮ったら後追いだし、その人たちのほうが絶対うまいから、そこで戦ってもしょうがない。自分の表現をしたいなら、ちょっと脱線、ずらしていくのがいい、っていう考えです。

AYUMI

みんなどこかで人と違うことしたいとか、個性を出したいと考えてると思うんです。でもそこになかなか行きつけない。奇跡的に偶然出会えても、そうやって言語化できるのがすごいなって思います。

AYANCEが撮影したAYUMI

photo:AYANCE

別所

脱線というキーワードの関連で言うと、アンテナの立ち方が鋭いかどうかっていうのもあると思う。AYUMIさん、たくさんシャッター切るでしょ?僕はすごく切るんだけど。旅行に行ったら万単位?

AYUMI

そこまでは切らないです(笑)。1週間行ったら5~6000枚とか。

別所

それって自分が想定した、自分が撮りたかった写真ばかりじゃないでしょ?例えば5000枚撮ってるとしたら、おそらく自分の意図を反映した写真ってせいぜい1000枚、2000枚ぐらい。その残り3000枚って、たまたまその時に振り向いて切ったシャッターとか、腰にカメラをかけてたらたまたま切れてたとか。旅行から帰ってきて見てみたら、こんな写真撮ったっけ?すごくいい写真だ!とかあるじゃない?

AYUMI

ありますあります!

別所

素晴らしい写真って、自分が思ってもみなかったところから生まれたりする。自分が認識してなかった良さとか方向性が、そういう写真の中に存在することってよくある。それに対してのアンテナの立ち方がどれだけ鋭いか、普段は考えていない自分の良さみたいなものが、そこにあることに気づけるか。自分の作品から脱線して自由になれるのって、気づけるかどうかなんじゃないかなっていうのはすごく思うところ。AYUMIさんはすでにもう最先端を走ってるから、きっと、意識的にそれをやってるのよ。

AYUMI

すごく負けず嫌いで、適当なものは出したくない!っていうのは、いつも思っています。

別所

向上心とか負けず嫌いって強いんだよ。AYUMIさんが撮った写真を見ると、しっかり考え抜いて自分の世界を作ろうとしているのがビシバシ伝わってくる。適当にやっている人とは全然違う。だからもう、僕が言ってるようなことはやってるんだよね。発想と行動力がすごいし。

AYUMI

行動力はすごく大事だと思ってます。2つ目のキーワードはなんですか?

別所

バズよりラブ。

AYUMI

別所先生のその言葉、私すごく好きです!

別所

でも、バズよりラブと言いながらも、例えばプロの写真家が、数字でバズってるだけだ、とか言うのは絶対ダメなことだと思ってる。プロは完全にピントがあってて構図も完璧、みたいな写真が撮れるかもしれないけど、そうじゃない写真の楽しみってたくさんあるんだよね。構図は甘いかもしれないけど、誰も見たことがないような写真とか、勢いがある写真とか。いろいろな判断要素があって、何かが一致したタイミングでポンッてバズって、バーッと表に出て10万、20万って人に見られていくことがある。それに対して、そんなもん違うって言うのは、ただの嫉妬みたいなもの。僕は、バズ自体はいいことだと思ってます。そこを足がかりにして、若手たちが人気の写真家になっていくルートはすごく大事で、本当に今必要。そういう人たちが新しい価値観を作って、文化を担っていくはずで、市場活力を作っていくと思うんだよね。

AYUMI

それでもバズよりラブ?

別所

では逆に、フォロワー何十万って抱える写真家側だとしよう。僕たちはそう。そこまで来ると、今度は縛られちゃう。僕が例えば、ある日すごいライティングをかっちりした人物写真を撮り始めたらどう思う?

AYUMI

たしかに、あれ?ってなりますね。

別所

なるよね。そこが最初の罠だと思ってる。僕は、飛行機で世に出てきたから、そうするべきだと思って、本当に飛行機ばっかり撮ってた。最初は楽しいの、みんながいいねしてくれるし、応援されてる気分になる。でもあるところで限界が来たんだよね。自己再生産してるだけでつまらないって思い始めた。でも言えなかった。それで突然、冬の風景の写真を突然出したら、こんな地味な写真撮るんですね、とか言われる。そうすると、やっぱり出したらだめなのか、って思うわけ。それで飛行機写真を出したら、またいいねがもらえて、だんだんその数字が正解に見えてきてしまう。今日は500いいねぐらいしかもらえなかったからダメだ、とか思い始めて、どんどん本質がなくなっていって、写真が嫌いになっていく。

AYUMI

そうですね。私もやっぱり、このタイミングでこの写真は出せない、とか縛られてるし、花火の写真が一番リアクションがいいな、とかは考えます。

別所

バズったとかバズらなかったとかに縛られて、自分の表現力を狭めていってしまう。ある時、半年ぐらい何を撮りたいかもわからず、どうでもいいような写真ばかり撮ってた。やっと久しぶりによく撮れたと思った写真を展示に出したら、その写真を見て元気をもらっているという、闘病中の中学生の女の子からの手紙が届いた。その時、いろいろなものがバチッと解けて、自分の原点に帰ろうって思ったんだよね。飛行機ももちろん大好きなんだけど、僕は琵琶湖が大好き、梅が好き、桜が好き、花火が好き。好きって気持ちは、どんどんその写真を上昇させていってくれる。

AYUMI

別所先生の写真は、文章もちゃんといろいろ書かれていて、好きが本当に伝わってきます。

別所

まさに、それが3つ目のキーワードなんだけど、「愛を語ろう」です。今度はラブを形にしなきゃいけない。もちろん写真家だから写真では表現できる。でも紋切型の説明が写真についているのは残念だなって思う。「見たこともないような星空だった」とか。本当にそれだけでいいのか?その星空を見た時に、絶対別の何かを感じたはず!と。そうじゃないといい写真にならないって、僕は知っているから。それが何であるかは語るべきだと思う。

AYUMI

別所先生の本(編集部注『写真で何かを伝えたいすべての人たちへ(インプレス)』)を読んで、物語が大切って、書いてあったところが一番自分に響いたんです。私はSNSで発信するのがメインの仕事ですが、わかりやすく箇条書きで短く書こうみたいに最近なってたんです。説明が下手すぎて自信がないというのもあって…。

別所

下手でも全然いいと思う。文章って、うまくまともに書こうとするほど、いいものが落ちていく。写真も同じなんだけど、自分の身体に染みついてる何かの方が絶対面白いはず。下手でも必死に書いてるんだろうなっていう文章からは、伝わってくるものがダーンと出てくる。そっちの方がよっぽど大事。

AYUMI

別所先生の本は、すごく伝わってきました。私も下手でもちゃんと書こう、物語を写真につけていきたいな、ってすごく思います。

別所

書くのは実はリスクでもあるんだよね。炎上の問題。それは文章が持っているそもそもの力で、人の心に引っかかるようにできてるの。みんな勝手に受け取るから。文章の持つ力が強い分、逆に人の心を暗く引っかける力も同時に強い。それでもやっぱり書いた方がいい。リスクはあるけど、できるだけ語ってほしい、って思ってます。

AYUMI

そうですよね。語った時の方がみんなコメントくれたり、反応があるなっていうのは感じます。これから頑張ってみます!

Q. 風景写真の楽しさって何ですか?

A. 撮った風景写真をもっとも美しく楽しくしているのは、実はその間に詰まってる記憶。

Nikon Z8で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:Z8 + NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S

  • photo:別所隆弘

AYUMI

別所先生は、風景写真の楽しさってどこにあると考えていますか?

別所

旅って普通は行きたいところに行くものだけど、僕たちってまったく行こうと思ってなかったところに仕事で行くことがあるじゃない?それで、行ったらだいたい好きにならない?またラブの話になっちゃうけど(笑)。

AYUMI

わかります!絶対好きになります!

別所

ある時、釜山の花火を撮りに行って、終わってから近くのサムギョプサルのお店に入ったのね。もう店を閉める寸前だったみたいで、店主のおばさんがすごく嫌そうに準備してくれた(笑)。だけど焼き方がわからなくて僕が戸惑ってたら、急に肉を取って最高の状態で焼いてくれて。隣にいたおじさんは、これとこれと一緒に食べると美味しいって教えてくれて、食べたらすごい美味しいの。やっぱり本場は半端ないなって顔をしてたら、さっきまで嫌そうな顔をしてたおばさんが、僕を見て両手の親指を立てながらニカッて笑ったのね。その時、旅の温かさみたいなものをすごく感じた。3人でその空間と一瞬を共有した忘れられない時間で、それを思い出すたび、その場所への愛を感じる。それを僕は「土地勘」と言ってるんだけど。

AYUMI

そのシーンが目に浮かぶようです。

別所

僕たち風景写真家って、その街のいいところとか、その場所の瞬間の美しさとかは撮るんだけど、その写真をもっとも美しく楽しくしてる記憶って、実はその間に詰まってる。写真って結局、それだと思ってて。そこには大きなひとつの僕の物語があって、その場所にまつわる記憶をすべて愛している。世に写真を出す時には、それぞれの写真家たちが自分なりの切り取り方で、その物語を出す。僕は風景写真家だから風景を出すけど、スナップ写真家だったら店内をかっこよく撮っただろうし、人物写真家だったら僕がサムギョプサルを食べてるうまそうなところを撮っただろうし。風景写真は、そんな物語を風景で切り取ってるだけ。

AYUMI

なるほど。自分でも、撮った写真をあとから見返している時、写っていないこともたくさん思い出すし、ますますその土地が好きになったりします。

別所

風景を撮る人も、スナップを撮る人も、人物を撮る人も、その全員がある空間を愛している。根幹にあるのはラブ。

AYUMI

おっしゃってることすべてが、納得感だらけです。

Nikon Z8で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:Z8 + NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S

  • photo:別所隆弘

別所

あともう1つ、風景写真は、再発見だと思ってる。D800を買った日の夜、比叡山に行ったんだよね。近くにある中学校に通ってたから比叡山が元々好きで。中学校は麓にあるので見えないんだけど、その時に撮った写真を拡大していったら、小学校や高校、自分の家まで写ってた。上から見た画に、すげえ!と思ったんだよ。何これ!って。自分の知らない風景がここにあったんだ!と思って。おそらく僕が知っている以上のものが、レイヤーとしてここにいっぱいあるはず、と気づいた。

AYUMI

どういうことですか?

別所

例えば、ここから見ると花火もすごく綺麗だし、秋とか春とかはカップルたちがデートを楽しんでいる。真っ赤な太陽が琵琶湖にふわっとオレンジの色をかける、ほんとに可愛らしい初日の出が見られる場所でもある。その全てのレイヤーは、ひとつの風景の中に語られないままに入っている。それを写真家って発見できるんだ、と。風景写真家ってその場所が持ちうる風景を表に出せる、そういう存在でもあるんだなっていうのを、最初に思ったんだよね。

AYUMI

最初に思ったんですか!?すごいです!すごく想像力が膨らみました。私もこれから撮る時に、その場所が持つレイヤーのひとつを見つけて表現していきたいです。

Q. 向き合っていく被写体のひとつとして、花火を選んだのはなぜですか?

A. 子どもの頃に大切な体験があったから。今でも花火を撮る時、子どもたちに土地の素晴らしさが伝われ!と願いながら撮っている。

AYUMI

私、花火見るのも撮るのもすごく好きなんですけど、別所先生の作品がInstagramのおすすめに出てきて、言い方がちょっと失礼なんですが、レベチ!って思って(笑)。それで別所先生の花火写真を見るようになって、いつも感動して癒されてます。

別所

ありがとう!なんでAYUMIさんは花火が好きなの?

AYUMI

もちろん、身体に響いてくる花火の音とか、夜空いっぱいに広がる美しさとかも理由ですが、周りにいる知らない人とみんなで空を見上げて一緒に感動できることに幸せを感じます。実は私が花火好きだと自覚したのは、琵琶湖の花火なんです!初めて雨の中見たのですが、水面に映ってるのがすごく美しくて。

別所

琵琶湖がきっかけなんて嬉しいなあ。僕は子どものころ、家族があまり仲が良くなくて、基本的に不協和音が流れてる感じの家庭だったのね。小学校4年生くらいの時、家族で琵琶湖の花火を見に行くことになったんだけど、行きがてら、やっぱり行きたくなかったとか喧嘩も始まるわけ(笑)。そんななか琵琶湖に通じる電車道で、4~5号玉ぐらいの花火が上がって、それが初めて見た花火だったの。母親もすごくジッと見てて、父親も見てて、弟も。その時、家族全員で並んで同じものを一緒に見てた。それがもう僕の中で、「やっぱり家族やったんや」って思って。明確に映像のように記憶に残ってる。それが、その後の人生で何か辛いことがあっても、思い出したら力強くなれる記憶の1つなんだよね。これで俺は生きていけるなっていう。

AYUMI

あの花火写真の裏にそんな感情が…。涙です。

別所

その思いと感情を乗せたいから、やたらテンション上がるの、花火を撮ってる時は。子どもたちに伝われ!と思って撮ってる。君らの住んでる町ってこんなにすごいの上げてるんだよ、って。地元の花火が一番好きだと言う人が多いのは、幼い頃から家族とか友達とか、部活の仲間とかと一緒に空を見上げて、あの日一瞬だけでも同じものを見ていた。想いと愛が繋がったその記憶を携えてるから、なんだろうな。

AYUMI

自分の中で最高の花火はやっぱり地元の花火だと言う人は多いですよね。ところで私、今年長岡で初めてしっかりと花火動画を撮ったんです、Z6IIIで。でも最適な設定がまだまだわからなくて。別所先生はHDRで撮ってらっしゃると思うんですが、どういう設定をしたらいいのか、ずうずうしくも教えて欲しいです!

別所

Z6IIIは花火動画撮るのに最強だよね。花火動画はISO6400がベストだから。動画は、N-log(N RAW)で撮るでしょ。その場合の最低感度はISO800。それよりISOを上げると、ダイナミックレンジが狭くなっていくからどんどんノイズが増えていく。だけど、ISO6400でもう1回同じぐらい綺麗になる。だから動画クリエイターってほとんどこの2つのISOでしか花火を撮らない。ISO6400で、シャッタースピードを60分の1、フレームレート6k30pか60pにして、F2.8の大三元レンズをつけて固定。もうあとはRECボタン押して撮って、現像するだけ。数字で言うとそれかな。

AYUMI

勉強になります!輝度って言うんですかね、明るさとか色鮮やかさとか、別所先生の写真は別格に輝いてて…。

別所

よく言われるんだよね。でもそれは階調モードHDRで撮って現像しているから。今までだったら光の上限の上の方で白飛びしてたところに色が乗ってる。ただ、根幹にある最近の僕のテーマは「世界に白飛びはない」。

AYUMI

か、かっこいい!

撮影機材:Z6III + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

  • movie:別所隆弘

別所

だって光はただ光として存在してるわけで、実際の世界には白飛びはない。けど、花火でスターマインを目の前で、人間の目で見てたら真っ白になったりする。だから写真で白飛んでてもよくない?僕の花火写真とか花火動画はすごく輝度が高めだけど、よく見ると白飛びしてるのもある。色は出すこともできるけど、平たく色が出てる花火写真や動画が最近苦手なの。あの目の前で見た時の目が潰れそうな感じの閃光が、花火の写真とか動画から消えたらもったいない、色がいくら綺麗に出てても。白い部分があったとしても、それの方が近いはず。黒も黒でそのまま置いちゃう。だってその現場では黒かったんだもん。

AYUMI

私すごいシャドウ上げちゃいます(笑)。

別所

僕もかつては上げてたよ(笑)。現像の数値がシャドウは+100、ハイライトは-100とか(笑)。でも、最近はハイライトはもう全然下げないし、シャドウも上げない。その代わり、トーンカーブを使いながら輝かせる。それが、最初に言った脱線っていうところに通じる。みんな白飛びも黒つぶれも悪だと思ってるでしょう?

AYUMI

思ってますね。今まで思ってました(笑)。

別所

でもプロとして、見せたい範囲もある。完全に白飛び、黒つぶれしてる写真は、やっぱり技術として劣っているから。最初AYUMIさんも言ってたけど、表で必要なのは、技術としてまずしっかり撮れるっていうこと。だけど、表現意図として白と黒は追っていきたいっていうのが、最近の僕の花火。では、煙は悪でしょうか?

AYUMI

煙は嫌いだったんです。だけど、別所先生の写真を見ていて、その時にしか見えない煙なんだ!と気づいて、あったほうがいい!って思いました(笑)。

Nikon Z8で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:Z8 + NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

  • photo:別所隆弘

別所

僕も最初は囚われてて、花火は綺麗に夜空に咲いている、その全てを見せるべきだと思ってた。だけど、思い返すと、初めてあの時見た花火も、ビルとビルの間で半分以上隠れてるやつだった。だから、全部が見えてるより少し隠れてるのがきっと好きだったんだな。でも気づいてなかった。だから花火を撮りながら、なんか違うなってずっと思ってたんだけど、ある時に気づいた。2013年の琵琶湖花火が大雨で風がないという最低パターンでずっと煙が滞留してて。それで、終わる20分ぐらい前に急に雨がやんで次に風が吹き始めてラストが来た。煙が風に吹かれながら、龍が舞うようにぶわっとなって、その真ん中から一番でかいスターマインが、ドンと上がって、ちょうど下も全部見えるっていう状態が来て、撮ったのを見たら最高の写真だった。その時にハッと気づいたんだよ、あ、煙ってこうやって使うんだって。それ以降、煙をすごく意識するようになった。

AYUMI

この花火写真には「龍が花火を喰らおうとしてるみたい」というキャプションが付いていましたが、その時に龍が来てる!と思って撮ったんですか?

別所

思ってから撮ったわけではないよ。煙の流れもすごい速かったし、一瞬だから。でもシャッターを切りながら、一緒に撮ってた人と、今の龍みたいじゃなかった?撮りました?なんてちょっと話しはした。でも、次の花火がすぐに上がってしまう。それで家帰って見たら、思ってる以上に龍だった。

AYUMI

しかも、辰年じゃないですか!今年。

別所

そうそう!そう思った!だからこれは、僕にとって本当に理想の花火の写真。そうやってやっぱり後から発見する場合が多いよ。

AYUMI

どっちなんだろうと思いながら見てました。

別所

写真って後からストーリーを語れるものだと思ってる。アッ撮りたい!って思ったその瞬間に考えてたら撮り遅れちゃう。でも改めて写真を見た時に、あの時きっとこう思ってたんだろうみたいな感じで後からストーリーが出てくる。つまり後付けよ。同じ写真をまた10年後に見たら違う気づきがあると思うし、いろいろなところで語ったりしているうちに、ストーリーのバージョンが増えていくこともある。でも撮る時にもおそらく内側にあったのよ。写真を見返して、自分の写真と語って会話を続けていくうちに、過去の自分の中にあったかもしれないものが、今出てくる。過去の自分はこう考えてたかもしれないって、未来の自分が思う。だから写真は未来への手紙だと思ってる。

AYUMI

いつもただ単に可愛いなとか、今いいなって思って夢中でシャッターを切ってたんですけど、これはどういう意図で撮った写真ですか?って聞かれることがあって、悩んでたんです。でも、後付けでいいんだよって聞いて、すごく安心しました。そうそう、超望遠花火の話もお聞きしたいんです!

別所

花火って最前列に三脚をずらっと置いて撮ってる人たちがたくさんいるけど、それがすごく嫌で。地元の人たちや子どもたちに見られない人がきっと出てきちゃう。子どもが夜空を見ていいなって思うようなものであって欲しいから、山から超望遠で花火を撮るようになった。そしたら誰もいないでしょ。

AYUMI

なるほど!

別所

鹿と、猿と、虫と、僕しかいない(笑)。だけど、山を登るのは本当に大っ嫌い。それでも山に登って超望遠レンズで撮り始めたのにはもうひとつ理由がある。こういう撮り方がいいなと思った若手写真家の何人かは真似してくれるはず。花火を中心にして5km、10kmと離れれば離れるほど撮影ポイントも増えるし、どこの花火にも応用できる。現地に集まって最前列に陣取ってたうちの一部が、そうやって後ろに行くはず。そしたら、現地で見られる子どもたちや家族がおそらく増えていく、っていうのが僕にとって救いなの。そう思いたいんだ。

AYUMI

花火は近くで見るのが好きで、ずっと会場で見てたんですけど、今年初めて長岡で4km先の公園から見た時に、俯瞰して見る楽しさと、全体像を見られることでこんな大きかったんだって改めて気づけてすごく良かったです。三脚を高くしても誰にも迷惑かからないし。その発見を別所先生がくれました(笑)。別所先生が撮っている場所を知って行ったので。

別所

マジで!嬉しい。

Q. Nikon Z8の素晴らしさを教えてください!

A. 僕にとって、できないことがない、今の最高峰のカメラ。

別所

今、機材は何を使ってるの?

AYUMI

Z7IIにNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sをつけるのが私のド定番です。もうこれさえあればって感じです!それにサブ機として、Z30にNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sをつけてもっと望遠にして使ってます。

別所

それはめっちゃ賢い!すごくいい組み合わせ。Z30にNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sをつけて望遠域伸ばすとかってプロの発想。AYUMさん、NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sであの世界観を作れるってすごいな。色とか構図とかタイミングとかが、やっぱり人と違うんだね。

AYUMI

すごく離れて撮ります!やっぱりボケ感も出したいし、ちょっと大きく見せたいし、望遠にしたほうがいいなって。

別所

離れるっていうのが人と違う発想。普通の人は寄りたくなる。Nikonって本当にレンズが凄まじくいいよね。この前、波照間でNIKKOR Z 20mm f/1.8 Sレンズで星を撮ったんだけど、すごかった描写が。もう、星が全部写ってる。今日つけてる12-24も同じ。ズームだけど周辺が全然流れない。Nikonのレンズのことは、別のメーカーのカメラを使っている人たちも、すごい!って言う。さすが、光学会社だから。それがZ8が出てすごく感じるのは、ボディーもすごい!ってこと。だってこれって、HEIFが撮れて、HDR動画もRAWで普通に撮れて、それでHDR化できる。そのオペレーションができるのって、今のところZ8と Z6IIIだけ。僕にとっては、できないことがないカメラ。

Nikon Z8で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:Z8 + NIKKOR Z 20mm f/1.8 S

  • photo:別所隆弘

AYUMI

私、ちょっと前にZ8をお借りして、ニュージーランドでタイムラプスを撮ったんです。ものすごく輝いてて、滑らかで綺麗で。何これ!みたいな大衝撃を受けました。撮ることがより楽しくなっちゃいそうなカメラでした。

別所

そうでしょ!今の最高峰のカメラよ、Z8は。感動の領域が広がる。僕、Z8は仕事で関わっているからすごくいいよって言ってるわけじゃない。単純にマジでいいカメラなの、本当に好き。

Nikon Z8で別所隆弘が撮影した写真

撮影機材:Z8 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

  • photo:別所隆弘

AYUMI

それで、別所先生が書かれていたZ8大解剖とか、ニコンプラザ東京でやられてた『【トークイベント】「Z8 大解剖(改)」』とか全部見て、もうZ8欲しい!ってなってるんです!(笑)

別所

HDRもそうだけど、開発者は何年も前から未来を予測して作り始めてるんだよね。Nikonのすごいところは、その機能を作るだけじゃなくて、それがひとつの新しい表現領域になるように、環境作りや場作りをするところ。クリエイターの生存領域を高めるところまで考えてて、そこを本当に尊敬している。だからこそ、僕ら写真家はその想いに応えなきゃいけない。その業界の未来、あるいはカメラの未来、写真の文化の未来みたいなものに思いを込めた開発者たちの強い熱意を、僕らは受け取らないといけない!って思ってる。だから単にNikonのカメラが好きなだけではなくて、そこにいる人たちへの、共鳴とか共心とか共感とか、そういうものがあるから使ってるんだよね。

AYUMI

なんだか、うるうるしてきました。

別所

Nikonって文化を背負おうとしていて、それがNikonの良さだと僕は思う。写真は文化であり、歴史であり、人の絆であり、僕はそれを「愛」と呼ぶんだけど。その瞬間が美しいとか、大切だ、貴重だって思うからシャッターを切るわけでしょ。指でシャッターボタンを押そうとする熱い想い、あるいはシャッターボタンを押させるためにいいカメラを作ろうという開発者たちの想い、あるいはそれを伝えようとする広報や宣伝の人たちの想い。そこにはみんなに愛がある。

AYUMI

私は別所先生から、高輝度とかHDRを知りました。受け取ったのは愛ですね。私みたいな人がたくさんいると思います。

AYANCEが撮影した別所隆弘

photo:AYANCE

別所

それに、Nikonってやることやること、すごくいいなと思ってる。ヘラルボニーとのコラボもそう。ヘラルボニーって、障害者たちのアートを「異彩」と名付けて文脈を変えることで、カッコイイと世間に感じてもらえるように頑張っている企業なの。僕、それすごく大事だと思ってて。ここにあるカメラはNikonとヘラルボニーがコラボしたZ fc with Momoko Eguchiなんだけど、単純に物としてクールだし、カッコイイし、可愛いよね。世の中を変えるようなものをかっこよく作ろうとしている。だから僕はそれをクールに持って人に伝えたい、って思う。実はちょっと前からヘラルボニーに注目してて、ファッションとして取り入れてたから、今回のコラボを知った時には驚いたけど!本当に偶然。

AYUMI

今日のお洋服もヘラルボニーですね!私も今お話を聞いていて、Nikonへの愛がますます大きくなりました。これを読んでくれる人たちにも、たくさんの愛が伝わると思います。

Q. 写真で仕事をもらい続けるためには、どうしたらいいですか?

A. 社会人スキルと、人と違うことをできる勇気の両方を持っていること。そして、メディアを横断できると強い。

AYUMI

別所先生のお話って、難しい言葉を使ったとしても、すごくスッと入ってくるし、想いが伝わってくる。だからみなさん、別所先生にお仕事を頼みたいんだなって改めて思いました。別所先生は、継続的に仕事をもらうために必要なことは、何だと思いますか?

別所

仕事をもらえるフォトグラファーに共通している、まずひとつめは、社会人スキルがきちんとありつつ、その内側にクリエイターとしての狂気を抱えているということ。ある程度の常識人だけど、最初に話した、脱線していくということができる人。

AYUMI

両方を持っている人、ということですね。

撮影中の別所隆弘さん

撮影中の別所隆弘さん

別所

例えば、締め切りは守る、メールはちゃんと返す、コミュニケーションがスムーズに取れるとか、社会人としてのソーシャルスキルはちゃんとあるんだけど、表現者としては、人と違うことをやる勇気。脱線するのって、獣道をかき分けて進んで行くみたいなものだから。自分が先頭に立って歩いていくと、いきなり野犬が出てくることだってある。つまり、表現としてミスる可能性がそこにあるわけ。でもその先に見たことがない景色が現れる時もある。その獣道を歩けるのってクリエイターだけなんだよね。

AYUMI

自分が仕事を出す側に立ってみると、わかりやすいですね。

別所

それともうひとつは、メディアを横断できる人は強い。僕ら写真家は、もちろん写真を撮るのはうまいけど、それだけじゃなく複数のメディアで表現できる方が仕事はやっぱりもらいやすいよね。例えば動画ね。写真と動画っていうのは同じように見えてまったく違う。写真は時間を溜める技術で、動画は時間を流すもの。そうすると2つの文脈で、ある被写体を語ることができる。もちろん文章や音楽で語ることができる人もいる。それに、表現ツールとしてさまざまなSNSや投稿できるサービスがあって、しかも使いやすくて開かれている。今のクリエイターってメディアを横断しやすいから、使わない手はないよね。

AYUMI

別所先生はちゃんと全部やってる!さすがです。

別所

そこにおそらく、もう少し未来になるとAIが入ってくる。拒否反応を示す人もよくいるけど、クリエイティブの中で今まで苦労してやってた部分を軽減してくれるという使い方もあるし、AI自体がひとつの表現領域になっていくだろうし。僕は本当にミーハーだから、新しいものが出たら飛びついてしまうだけなんだけど(笑)。新しいものって楽しくない?

AYUMI

楽しいですけど、でもちょっと怖さもあります。

別所

それもわかる。僕も動画は本当に苦労したけど、結局今、僕がやっている動画はある意味動画ではないと考えてるんだよね。なぜなら、カットを繋がないから。動画ってカットを繋いだ瞬間、映像化されて映画になって意味を生成し始めて、それはビデオグラファーや映画監督がやっている領域。そこに20何年も後追いで技術のない僕が勝負をかけたところで勝てるわけがない。それを抜けるほどの才能が僕にはないし、僕がごちゃごちゃ頑張ってる間に、その人たちはさらに先に行くんだし。じゃあ違うものとして勝負しよう、というのが、今やってるすごく短い「動く写真」とか「引き伸ばされた写真」って僕が呼んでいるもの。その時に、やっぱりZ8のRAW動画が必要。写真にかなり近い形で、一瞬をすごく拡大して、2秒なり3秒の動きを伝えることができるから。

AYUMI

いろいろなことにチャレンジするっていうのが大事だって、改めてすごく気づきました。

別所

いや、でもね、僕はこうやって今日AYUMIさんと話をして、作品も見て、そりゃ仕事来るわなって思ったよ!SNSに備わってる機能もすごく使いこなしてて。AYUMIさんみたいな若手たちが示してくれたものを、面白そうって感じて、そこから受け取っていくからね。だから、僕なんかよりも新しいものに適性が高くて、プリズムのようにいろいろ角度で表現できて輝いている。行動力もすごいし、今日対談していても対応力も素晴らしい!僕は今日、教える立場のように見えているけれど、すごくたくさんを学ばせてもらいました。

AYUMI

恐縮です(笑)。今日、ずっと憧れていて作品も見ていた別所先生とこんな風にお話ができて、とても嬉しかったです。気づきもたくさんいただき、学びだらけの時間でした。本当にありがとうございました!

AYANCEが撮影した別所隆弘

photo:AYANCE

対談を終えて 別所隆弘
「今回の対談では、僕は“大先輩写真家”の役で出るという、ちょっとそれ本当に大丈夫ですか?という人選に戸惑ったのですが、そんな大先輩らしからぬ頼りなさを見事に導いて、素敵な対談へと形作ってくれたのは、ひとえにAYUMIさんのみずみずしい感性と好奇心のおかげでした。ありがとうございました」。

AYANCEが撮影したAYUMI

photo:AYANCE

対談を終えて AYUMI
「すべてのお話が心に響きました。特に、“脱線”ということと、それに伴うところもありますが、“みんながやってないことをする”というお話が印象に残っています。誰もやってないことは私には出来ないと思い込んでいましたし、挑戦しようと思ったこともなかったのですが、別所先生のお話を聞いたことで、その可能性や未知の世界にワクワクしました。出来ない言い訳を考えずに、面白そうだと思った直感を大切にして、いろいろチャレンジしていきたいと思います。実際、不得意だと思っていた“言葉で伝えること”についても、自分らしい言葉で伝えることが大切だということを教えていただいたので、この日をきっかけに自分の言葉でもっと伝えたいと思い、実践を始めています。風景写真を撮るにあたってのお話を聞けたのはもちろん、生きていく上で大切にした方がいいことを知ることができた対談でした。別所先生、本当にありがとうございました」。

撮影機材:Z6III + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S、NIKKOR Z 20mm f/1.8 S

  • movie:AYUMI
Nikon Z7IIでAYUMIが撮影した写真

撮影機材:Z7II + NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S

  • photo:AYUMI
AYANCEが撮影した別所隆弘とAYUMI

photo:AYANCE

企画・制作 GENIC編集部

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