Z fcの最高常用ISO感度は51200※。高感度性能が優れた撮像素子と、上位機種にも採用している画像処理エンジン EXPEED 6のノイズ低減よって、静止画、動画を問わずノイズを効果的に抑制し、細部や質感も鮮明に描写できます。また、暗いシーンでもブレの少ない写真が撮影可能。スマートフォンでは実現できなかった高画質が容易に得られます。
Z fcは、レンズマウントに大口径、ショートフランジバックのZ マウントを採用。明るさ、解像度、ピント精度、ボケの美しさまでを深く追求した、NIKKOR Z レンズを使用して、Z マウントシステムならではの高画質が得られます。マウントが共通なので、2本のキットレンズからS-Lineレンズまで、様々なNIKKOR Z レンズで、多彩な表現を高画質で楽しめます。
静止画、動画で独創的な表現を可能にする、下記20種類の[Creative Picture Control]を搭載しています。効果の度合い(適用度:0~100・10ステップ刻み)も調整可能。最終アウトプットを電子ビューファインダーや画像モニターで確認しながら多彩な画づくりを選択できるため、思い描いている仕上がりを簡単に実現できます。
ドリーム、モーニング、ポップ、サンデー、ソンバー、ドラマ、サイレンス、ブリーチ、メランコリック、ピュア、デニム、トイ、セピア、ブルー、レッド、ピンク、チャコール、グラファイト、バイナリー、カーボン
ピクチャーコントロールでは、シャープネス[輪郭強調]、[ミドルレンジシャープ]、[明瞭度]の3項目でシャープネスの調整が可能です。 これらを併用することで、画面内の様々なテクスチャーをきめ細かくシャープに見せたりソフトに見せたりすることができます。 [輪郭強調][ミドルレンジシャープ][明瞭度]は、静止画、動画ともに有効です。
画像の精緻な部分や被写体の輪郭部分に効果的な[輪郭強調]、画像全体や太めの線に効果的な[明瞭度]、そして、中間の細かさの模様や線に効果的な[ミドルレンジシャープ]。3つの調整軸を使い分けることで、より効果的なシャープネス調整が可能です。たとえばポートレートでは、まつげなどの精緻な部分の調整には[輪郭強調]が、背景と被写体との境界をくっきりさせたい場合や、肌全体を柔らかくさせたい場合などには[明瞭度]が有効。鼻や口などのような、その中間の細かさに対しては、[ミドルレンジシャープ]が効果的です。
[クイックシャープ]を用いると、[輪郭強調][ミドルレンジシャープ][明瞭度]の3項目を[やわらか]から[くっきり]の間でバランスよく一括調整可能。[A](オート)を選ぶと、カメラが自動調整します。
静止画、動画を問わず、被写体の目にしっかりピントが合っていると、一段と印象的なイメージに仕上がります。Z fcの瞳AFと動物AF※なら、友達や家族、ペットが動いていても、その目にしっかりとピントを合わせられます。カメラは撮像範囲内の複数の目を検出可能。これらの機能がワイドエリアAF(L)の広いAFエリアでも使用可能となり、ピントを合わせる範囲を限定して、そのエリア内のどの人物・動物に合わせるのかを選択できます。
CMOSセンサーによる像面位相差AFとコントラストAFを自動的に切り換え、状況に即した方式で素早く高精度にピント合わせを行うハイブリッドAFで、とっさに現れた被写体もしっかりと捉えます。209点※1のフォーカスポイントが、最大水平約87%、垂直約85%の広範囲をカバーしているため、被写体が撮像範囲の周辺部にあってもピント合わせが可能。また、撮影モードAUTO時にも、フォーカスモードはAF-Aに加え、被写体の動きに合わせてAF-S、AF-Cも選択可能なため、より効果的にピントを合わせられます。また、最高約11コマ/秒※2まで可能な高速連続撮影時にもAFが追従。大切な瞬間をしっかりと捉えることができます。特定の被写体を追い続けたいときは、AFロックオン機能の設定を、被写体とカメラの間を横切るものがあっても影響を受けずにピントを合わせ続けるように調整すれば、構図作りに集中することができます。
狙っている被写体とカメラの間を別の人やモノが横切ったときのAFの動作を、「横切りへの反応」で設定できます。[敏感](画面内を横切る人やモノに素早く反応してピントが合いやすく、通り過ぎた後は素早くもとの被写体にピントが合う)から[鈍感](横切る人やモノがあっても、もとの被写体からピントが外れにくい)まで、5段階で設定可能。構図に集中したいときは、特定の被写体にピントを合わせ続ける[鈍感]が有効です。
APS-Cサイズ/DXフォーマットCMOSセンサーと、膨大な情報を高速処理する画像処理エンジン EXPEED 6の連携により、AF/AE追従で約5コマ/秒の高速連続撮影が可能。撮影中も、電子ビューファインダー、画像モニターには被写体の動きがほぼリアルタイムに表示されます。さらに、 AF/AE追従で最大約11コマ/秒の高速連続撮影(拡張時)※が可能です。
オートホワイトバランスは[A0 白を優先する][A1 雰囲気を残す][A2 電球色を残す]の3種を搭載。目的に応じた色味を選べます。[A0]は、複雑な光源のスポーツ会場でも白いユニフォームを忠実に白く再現。[A1]は、環境光の雰囲気と被写体本来の色味とのバランスの取れた仕上がりとなります。[A2]は、白熱電球などの照明の色味を生かした、見た目に近い暖かみが残る画像に仕上げます。
また、自然光下での最適なホワイトバランスが得られる[自然光オート]は、判別すべき光源をあらかじめ自然光に限定することで、自然光下でより適切なホワイトバランスが得られます。光の条件の変化に即したホワイトバランスで、紅葉や夕焼けなどがより印象的な画像に仕上がります。
被写界深度を深くしてよりシャープな画像を得ようと絞りを絞り込みすぎると、回折現象によってピントは合っているのに画像の解像感が低下してシャープさが失われることがあります(小絞りボケ)。「回折補正」はこの解像感の低下を補正し、絞り込んだ撮影でも画像のシャープさを保ちます。
先幕、後幕ともに電子シャッターを使用する「サイレント撮影」が可能です。シャッター音※1、シャッター動作による機構ブレがないので、美術館、結婚式など静粛な場所での撮影や、超望遠レンズによる風景、天体の撮影など機構ブレを抑えたい場合に有効です※2。
「多重露出」で撮影した個々の画像はすべて保存され、他の目的で使うことも可能。合成用に撮影した各画像も作成中の合成画像も、撮影の途中で確認できます。合成画像は画像モニターに半透過で重ね合わせて表示できるので、構図を確認しながらの撮影も容易。最後に撮影した画像は削除、再撮影し、簡単に差し替えられます。合成の最初の画像には、すでに撮影して保存したRAW画像も使用可能。比較明合成 / 比較暗合成にも対応しています。
暗いなかスポットライトを浴びる白い衣装の人物。結婚披露宴などで見かけるこんなシーンは、マルチパターン測光ではハイライト部が白とびしがちです。「ハイライト重点測光」は、画面内の最も明るい部分を基準に測光。ハイライト部の白とびを防ぎ、白いコスチュームも人物の顔も、微妙なトーンやニュアンスを保って階調豊かに描写できます。
蛍光灯などの一部の人工照明下では、照明の明滅による明るさのチラツキ(フリッカー現象)によって一部の画像が暗めに写ることがあります。 静止画撮影時に「フリッカー低減撮影」を[する]に設定すると、フリッカーによる明るさのピークをカメラが検出し、常に「明」のピークでシャッターがきれるよう自動的にタイミングをずらして撮影し、安定した露出が得られます※。動画撮影用の「フリッカー低減」機能で[オート]を使うと、電源の周波数に応じてカメラが自動的に露光タイミングを切り換え、フリッカーによる映像の縞の発生を防ぎます。
逆光時の撮影等で、空のグラデーションなどのハイライト部とシャドー部の輝度差の大きい場合でも、白とび、黒つぶれの両方を抑えながら適度なコントラストを保ち、見た目に近いトーンを再現します。効果の度合いを強くしても色相がずれたりせず、優れた色再現性を維持します。「HDR」と異なり画像合成のプロセスを伴わないため、人物などの動きのある被写体にも有効です。
明暗差が激しいシーンでも、シャドー部からハイライト部までノイズが少なく階調豊かな画像が得られます。1回のレリーズで露出が異なる画像を2コマ撮影し、瞬時に自動合成。この一連の自動処理で、よりダイナミックレンジの広い画像を生成します。合成した2コマの画像の境界を滑らかにするスムージングの度合いも自動設定。風景や静物など、動きの少ない被写体に効果的です。
撮影モードM時には、最長シャッタースピードを900秒まで延長可能。シャッターボタンを押し続けたり、ワイヤレスリモートコントローラーやリモートコードなどのアクセサリーを使用したりすることなく、シャッターボタンを一度押すだけで最長15分までの長時間露光が可能です。天体撮影時など、長時間シャッターを開いて撮影したい場合に便利です。