三脚を使用できない状況で夜景を撮影する時は、ブレを防ぐために、大口径レンズを用いてより速いシャッタースピードで撮影したいものです。しかし、一般的な大口径レンズの場合、開放絞りでは、点光源の像が翼を広げた鳥のような形ににじむ、サジタルコマフレアという収差の発生が顕著になります。AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gの設計にあたっては、画面全域の膨大なポイントでサジタルコマフレアの発生要因を丹念に抑え込み、高い点像再現性を実現。画面の周辺部まで、点光源をにじみのない「点」として描写するので、キレのよい夜景撮影が、存分に楽しめます
コマフレアは、日中の撮影でもコントラスト低下の原因となります。AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは開放F値1.4の大口径レンズでありながら、遠景の被写体まで非常にシャープでハイコントラストに描写。風景撮影でも、開放絞りからメリハリの利いたクリアーな描写が得られます。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは、夜景などの遠景だけでなく、近距離の人物や静物などの立体的な被写体を魅力的に描写するようにも設計されています。ピント面からなだらかに変化するボケには不自然な輪郭がなく、画面にとろけるように写しだされます。このMTFでは表せない計算された美しい「ボケ味」が、画面に奥行き感をもたせ、被写体を印象的に描写します。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは周辺光量が低下しやすい大口径レンズでありながら、f/1.4の開放絞りで、最も低下する無限遠でも豊富な周辺光量を確保しています。点光源が点に写る描写特性を活かしながら夕景をより速いシャッタースピードでシャープに捉えたい時でも、周辺光量不足を気にすることなく、開放絞りで安心して撮影に集中できます。
デジタル写真の鮮鋭感を欠く大きな原因にフレアとゴーストがあります。これらが発生すると、まぶしい逆光の中で被写体を印象的に捉えようとしても、全体に不鮮明になったり、本来ない赤や緑の透けた像が写り込んだりして、イメージどおりの画づくりができません。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは、多くのプロフェッショナルにも信頼されているニコン独自のナノクリスタルコートを採用。全可視光域にわたって極めて高い反射防止効果を発揮し、さらに、ヌケのよさと反射面の削減とを両立する「レンズ3枚貼り合わせ」の手法や、鏡筒の奥深くに前玉が位置する設計などと相まって、逆光時のフレア、ゴーストの発生を効果的に低減します。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは動画撮影においても自然な奥行き感を再現でき、特にピント合わせでは、大きなボケがなだらかに縮小して合焦する心地よい映像表現が可能です。AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gならではの表現力を活かした、ショートムービー作品をご覧ください。