春先、花が咲き葉も芽吹いて、冬は地味だった景色が色を取り戻します。それは市街地でも同じで、彼岸桜やサクラ、花壇の花など都会に住む私たちも一歩外に出れば被写体に出会うことができます。鮮やかな花の色と、身近な存在である野鳥を意識し組み合わせることで、より撮影を楽しむことができます。
暖かくなってきたら、ぜひカメラ片手に街を歩いてみてください。見慣れた景色の中に、あなただけの被写体が見つけられるかもしれません。
ソメイヨシノよりも早く咲く河津桜や彼岸桜にも、甘い蜜に誘われて鳥たちがやってきます。淡くあでやかな桜色に、落ち着いた緑のメジロはよく似合います。
メジロがやってくる花を見つけて、近くに止まってくれるまで待ち構えて撮影しました。鳥の撮影は、待機時間が長くなることも多いので、通行人の邪魔にならないよう配慮します。
花の中は鳥の顔が日陰になって暗くなることも多いので留意し、充分に光があたるタイミングを意識して撮影しました。
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/2.8G ED VR II
焦点距離:300mm
絞り値:f/4
シャッタースピード: 1/640秒
ホワイトバランス:晴天
露出モード:シャッター優先オート
測光モード:マルチパターン測光
露出補正:0段
フォーカスモード:AF-C
ISO感度設定:オート (ISO 200)
効果的にブレを軽減するVR機構(手ブレ補正効果3.0段※CIPA規格準拠)、ゴーストやフレアの少ない鮮明な画像が得られるナノクリスタルコートを採用。開放F値が2.8と明るい、プロフェッショナル愛用の大口径望遠レンズです。
メジロと同じサクラの木に飛来したヒヨドリ。この身近な鳥も良い被写体になってくれます。枝や花の間から覗くようにしてフレーミング。前ボケを入れて春らしさを更に強調するのもよいかもしれません。
春はハトがたくさん恋する季節でもあります。仲睦まじい二羽を見かけたら口づけのような微笑ましい仕草を待って、シャッターを切るのもオススメです。
撮影・解説:二神 慎之介