鉄道撮影のマナー
鉄道写真は、車両そのものの魅力はもちろん、四季や風景などを活かして、さまざまな表現を追求する楽しさがあります。そのため、自分だけのシーンを求めて危険な行為に及んでしまう撮影者も少なくありません。鉄道ファンも撮影ファンも、地元に根づいた鉄道への愛着や敬意を忘れずに、みんなで鉄道写真を楽しくスマートに盛り上げましょう。
POINT 1 走行中の列車に対するスピードライト撮影は厳禁です。
- 走行中の列車に向けてスピードライトを発光させ、万が一運転士さんの目に光が入ると大変危険です。列車の安全を損なう行為は、人命にもかかわります。絶対にしないようにしましょう。
トラブルにならないよう、F値の明るいレンズを使用したり、ISO感度を上げたりするなど、工夫をして撮影しましょう。F値の明るいレンズとは
POINT 2 鉄道敷地内の危険エリア、近隣の私有地などへの立ち入りは、厳禁です。
- 写真の構図やアングル、表現のインパクトだけを考えて、立ち入り禁止エリアに侵入する行為は、大変危険です。
線路や踏み切り、プラットホームの白線の外側など、危険なエリアへの立ち入りは、大きな事故や犯罪行為につながる可能性もあるため、自分を守るだけでなく、ほかの方の安全を守るためにも、絶対にしないようにしましょう。
- 自動車で撮影スポットに出かける際には、路上駐車はやめましょう。
山道の中腹などで路上駐車したりすると、思わぬ事故を引き起こす可能性があります。また、街中での路上駐車も、地元の方や緊急車両の通行の妨げになるため、あらかじめ交通手段や駐車スペースの有無を調べておきましょう。
- 撮影地で樹木や柵、建造物などが構図に入るからといって、撮影者が手を加えることは重大なマナー違反です。
撮影地にあるものを移動したり、壊したりするなどの行為は、厳禁です。撮影場所を移動したり、構図やアングルを変えることで対応するなど、こんなときこそ自分の撮影力を発揮しましょう。
POINT 3 プラットホームや駅構内では、三脚や脚立を使うのは避けましょう。
- 三脚などの撮影機材は、駅構内への持ち込みが禁止されている場合があります。使用前に、必ず確認するようにしましょう。
- 三脚や脚立が倒れたり、足を取られたりすると、ケガや事故につながる可能性があり危険です。特に混雑時には、使用の許可がある場合でも、使用をやめましょう。
- 駅構内は列車を利用する方が優先です。乗降や通行を妨げたり、鉄道会社の迷惑になりそうな行為はやめましょう。混雑時の駅構内や電車内での撮影は、まわりの方の迷惑になるため、時間を置いて出直すか、撮影を避けましょう。
POINT 4 駅構内を含め、駅周辺や電車内などでは、通勤・通学などの一般の鉄道利用客の顔が写り込まないように配慮しましょう。
- 駅には旅行客だけでなく、一般の利用客も大勢います。トラブルを防ぐため、人物の顔がはっきりと写り込むような構図を避けたり、背景をぼかしたりするなど、工夫を凝らして撮影しましょう。
- 駅員さんや車掌さんは勤務中です。電車と一緒に、あるいは被写体として撮りたい場合は、あらかじめ許可を取ってから撮影しましょう。
SNSなどへの掲載や、コンテストへの応募を考えている場合には、あらかじめ駅員さんや車掌さんに許可を取りましょう。また、鉄道会社によってルールが異なる場合があるので注意しましょう。
POINT 5 ゴミが出た場合は、必ず持ち帰りましょう。
- 撮影にお出かけの際にはゴミが出ることを想定して、ゴミ袋の準備をしておきましょう。
- 駅構内や近隣のゴミ箱に捨てたりせずに、できるだけ持ち帰って捨てるのがスマートです。
POINT 6 譲り合いの気持ちが大切。場所取りによるトラブルを避け、気持ちよく撮影しましょう。
- 撮影ポイントの荷物による場所取りなどはやめましょう。
- 先着の方の場所に割り込んだり、不満を口にするのはやめましょう。
- 先着していても、トラブルを避けるため、過度な権利主張をしないように気をつけましょう。
- 駅の係員や警備員など、駅職員からの指示には、必ず従いましょう。
こんなときにも、みんなのマナー