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日向 瞬 x D5500

クールな雰囲気のストリートスナップを撮る

ストリートスナップを撮る楽しさに目覚めて以来、時間を見つけては街へ撮影に出かけている瞬。今日もカメラ片手に、都内各所を歩き回っているようです。瞬が目指すのは、「かっこいい、クールな写真」。そこで今回はクールな雰囲気を出すためのアイデアとして、ピクチャーコントロールをオリジナルで設定した撮影にチャレンジしました。さらに被写体の選び方など、ストリートスナップをかっこよく撮るポイントをご紹介します。さて、瞬はイメージしたような写真を撮ることができたのでしょうか?

撮影監修:斎藤 勝則

Step1 クールに撮れるピクチャーコントロール

被写体や撮影シーンに合わせて写真の仕上がりを自分好みに調整することができる[ピクチャーコントロール]。今回は[スタンダード]を基本に、そこからさらに[明瞭度]と[色の濃さ(彩度)]をカスタマイズした、クールに撮れるオリジナルの[ピクチャーコントロール]をご紹介します。
ポイントは、D5500から導入された[明瞭度]。[明瞭度]を調整すると、写真の明るさや被写体のディテールを保ったまま全体をくっきりと硬めの印象にさせたり、逆に硬い印象の被写体を優しい雰囲気に仕上げたりすることができます。今回はくっきりと、硬さを強調した写真に仕上げるため+(プラス)に設定します。

“クール”モードの設定と登録方法

かっこいい、クールなイメージの写真を撮りたいという方におすすめの設定、名付けて「“クール”モード」をご紹介します。最初にこの設定をしてから撮影すれば、クールな印象の写真に仕上げることができます。

  1. 手順1
    メニューボタンから[ピクチャーコントロール]を表示、[スタンダード]を選びます。

  2. 手順2
    マルチセレクターの右を押してクイック調整画面を表示、[明瞭度]を+4に設定します。+にするとくっきり硬めな印象の作品になります。

  3. 手順3
    次に[色の濃さ(彩度)]を-3に設定します。彩度を下げるとカラフルな被写体もモノトーンに近い色として表現されるようになります。最後にOKを押せば「“クール”モード」の設定完了です。

スタンダードと“クール”モードで撮り比べ

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ピクチャーコントロール:[スタンダード]で撮影
勝どき橋を下からダイナミックにとらえた。

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ピクチャーコントロール:「“クール”モード」で撮影
シルエット部分がしまって、陽光に照らされた鉄やコンクリートの質感が強調されドラマチックな印象になった。

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ピクチャーコントロール:[スタンダード]で撮影
錆びて朽ちている駐車禁止の看板を撮影。

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ピクチャーコントロール:「“クール”モード」で撮影
色味のあるものは彩度が落ちてクールでかっこいい雰囲気に。

Step2 感じたままに、自由に切り取ってみよう

街中で出会う風景やシーン。ストリートスナップはそこから、いいな、面白いなと感じる被写体を見つけ、自由に切り取って作品にしていきます。どのような被写体を見つけるのか、そしてそれをどう切り取るのかでオリジナリティが生まれます。
最初は何をどう撮ればよいのか迷うかもしれませんが、慣れるまでは気になったものをどんどんカメラに収めてみましょう。次第に、被写体を見つける目が養われていくはずです。また、見慣れた風景や日常のシーンでも、切り取り方ひとつでそれが見たことのない風景や、面白いシーンに変わります。いろいろな角度で見たり、近づいてみたり、引いたり寄ったりしながらいい構図を探してみてください。

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静かな川面に映ったマンションが建ち並ぶ風景。そのまま撮っても面白いけれど……。

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窓の部分に注目すると、波のゆらめきできれいな模様を作っていた。そこを切り取ることで、見たことのない不思議な1枚になった。

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日が落ちたころ、工事現場の仮囲いに街の灯りが反射して写っているところを発見。

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仮囲いにデザインされたイラストをメインにフレーミングし、街の灯りを入れ込むことでドラマチックな作品に仕上げた。

夜にスナップ撮影をするなら単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」を持っていくのがおすすめ。開放F値1.8の明るいレンズで手持ち撮影がしやすく、美しいボケ味を活かした作品も撮ることができます。このレンズを使っても手ブレをしてしまうようならば、ISO感度を上げて撮影しましょう。

Step3 ギラリ、ザラリ、硬い質感を撮ろう

クールな雰囲気を出すなら金属やタイルなどの硬い質感のもの、ガラスや水面など光を反射するものを撮るのがおすすめです。光を反射する被写体は「“クール”モード」や少しアンダー気味に撮影することで「ギラリ」と光り、かっこいい印象になります。日中は太陽の光、夜は街灯やお店の照明などの光を反射させているものを見つけてみましょう。
少し古ぼけたもの、錆びた鉄や朽ちたコンクリートなどもかっこよくなる被写体です。「ザラリ」とした質感を出すように撮影してみましょう。

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マンションの号棟を記載したアルミ素材の看板。画面を整理したことでアーティスティックな趣の作品となった。

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スチール素材も「ギラリ」と光を反射するので狙い目。パイプ椅子や丸椅子などは、重ねた状態で切り取ると光る部分が模様のようになり面白い。

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瓶や窓など、ガラス質のものは押さえておきたい被写体だ。酒瓶は入っているケースやラベルも画になるのでおすすめ。

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錆びた鉄など、屋外に長くさらされ朽ちた雰囲気のあるものは、「ザラリ」とした質感がかっこよく写る。

ワンポイントアドバイス

モノクロームはそれだけでかっこいい!

クールな雰囲気を出すなら、モノクロームでの撮影もおすすめです(モノクロームの撮影方法はこちらをチェック)。白と黒で写し出される世界は、それだけで新鮮に感じ、街で目にするような日常のシーンを非日常の風景に変えてくれるのです。[ピクチャーコントロール]を[モノクローム]に変更するだけで簡単に撮影できますので、気軽に試してみてください。

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ポスターが貼られている高架下の風景。モノクロームの効果で古い写真のような味わいが出た。

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下からあおってマンションを撮影。何気ない建物も雰囲気のある1枚になった。

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