私は昭和19年10月、大阪市旭区で生まれました。太平洋戦争の末期、空襲が激しくなり、生後1ヶ月で祖母の実家がある和歌山県海草郡(現 海南市)へ疎開しました。その家の近くに亀川という川が流れており、この川で泳ぎを覚え、フナ釣りして小学4年生までの10年間を過ごしました。この幼少期の環境、体験は長い人生において心に残ると言います。今、大阪の柏原市で暮らしておりますが、近くに石川という川が流れております。この石川は歴史が古く、弥生時代から流域で人々が暮らし始めたようです。
孫が3人おりますが、この孫たちと河原で遊んだり、魚釣り、堤防で虫取りをしたり、凧揚げを楽しんだりと孫たちが来るのが楽しみな日々を過ごしております。
人に限らず動物全ての命の根源である水を供給してくれる川の大切さは幼い孫たちにはまだ理解できないと思いますが、やがて成人して私と同じようにこの川を大事に思ってくれればと思います。柏原市の市民もこの川から取水して水道水として毎日を過ごさせてもらっております。有難い川の恵みです。
人は皆、川の流れを眺めていると時の経つのを忘れると言いますが、澄んだ水であればこそだと思います。100年後も今のままの石川であってくれることを願うばかりです。(大村マサル)
1944年 大阪市生まれ
1965年 地懐社写真倶楽部(現 写檀地懐社)入会、 故・川上禄桜に師事
1966年 カメラ雑誌フォトアートに初入選
1967年 ニッコールクラブに入会
1970年 ニッコールフォトコンテスト カラーの部 特選
以後入賞、入選多数
富士フォトコンテスト銀賞4回 他入選多数
1981年 国際サロン 入選
2009年 アサヒカメラ モノクロプリント年度賞