日本の何処にでもある都市近郊の街 検見川界隈を歩いて日常風景を撮り続けています。変哲もないなんでもない場所にどれだけのものを見出せるのか今日はどんな出会いがあるのだろうかとカメラを携えて歩きます。
風光明媚でもなく地域色のあまりない何気ない風景、元気なおばあさんのいる風景が私にピピイと発信してきます。見逃せない風景としてシャッターを切って私は交信します。
それは説明のつかない発見です。日々ごくありふれた光景の中のこの説明のつかないものこそが人生の普遍的な物語であり、そのなかに人生の本質が潜んでいるように感じます。
愛しい日常の積み重ねが物語となり歴史につながっていくのでしょう。
ささやかな光景の中に見つけた小さな幸せは私の人生を励ましてくれます。
少女の微笑みでさえこの街になくてはならないものに思えてなりません。
(平野 直子)
千葉市在住
1987年より都市や都市近郊のモノクロ写真を撮り始め現在に至る。
2008年 個展 「風のゆくえ」(ニコンサロン bis 新宿)
2013年 個展 「都会の顔」(ニコンサロン bis 新宿)
グループ展多数回
ニッコールクラブ会員、写団 モノクロ所属