70年代以降、車で買い物に出かける生活スタイルが定着し、国道やバイパス沿いに商店等が乱立したが、郊外にショッピングセンターや総合スーパーが建設されると、十分な駐車場を持たない商店は敬遠されていった。
更に90年「不動産融資総量規制」により投機目的で多額の資金を借りていた企業が軒並み潰れ、一気に国内消費も冷え込みバブルは崩壊した。
大企業の活動は海外へシフトし、地方の工場・営業所が減少していく中、上昇を続けていた地方財政への投資は国の財政悪化を受け、地方の所得移転の仕組みである補助金・地方交付税が97年をピークに減少に転じたことから、支えを失った地方財政は地盤沈下し、少子高齢化の波により大企業の誘致も困難で、地方都市では「若者はもちろん人影すらない」という様相になっている。
今、相も変わらず中央集権による「経済優先」の政策が進められているが、人口減少の段階に入った現在、地方経済はさらに加速的に悪化していくことが懸念される。今後は地方の生活が優先する「本物の地方の時代」が到来することを願っている。
1947年 京都府生まれ
京都府庁において森林・林業の行政に携わる。
1970年浅野喜市氏指導の蒼風クラブに入会、同クラブ並びに荒井保男氏主宰のフォトレインボーに所属。2017年設立のニッコールクラブみやこ支部会員。
<個展>
1992年 「北山杉の詩」 (新宿ニコンサロン)
2012年 「京丹後伊根 舟屋の里」 (ニコンサロンbis大阪)
2016年 「東風の香流れる里」 (AMS写真館GALLERY・1)