2019年4月 3日(水) 〜 2019年4月16日(火) 日曜休館
2019年4月25日(木) 〜 2019年5月 8日(水) 休館:4/28(日)、5/3(金)、5/4(土)、5/5(日)、5/6(月)
青く透き通る深い海の中、幾千もの呼吸の泡が太陽に向かって揺らめきながら昇っていく。静かに、強く“今、瞬間をこんなにも生きている”と私に伝える振動。たった一つの息を吐くだけで見たことのなかった呼吸は形になった。
目に見えないものを感じること、その感覚は過敏であり時に鈍感になる。私にとって写真を撮ることは、複雑で容易くはないこの世界を生き抜く生命の感触を知覚的に追い求めて掬い上げることだ。シャッターを切ることは過ぎゆく日々と共に薄れていく記憶のイメージに触れ続けることだ。心の奥深いところにある怒りや恐怖、夢中で話した夢や想い、いつかの約束、壊れやすく寂しくて、愛おしいものたち。いずれ泡のように消えていくことを知っていても、そんな目に見えない、形のないものが生み出した今在る姿は当たり前ではないから、大切にしたいと思う。
シャッターの音が私自身、聴いたことのない瞬きの音なのではないかと錯覚をしたある日、本作品のタイトルを決めました。現実から逃れることは出来ないが故に写真には力があり、人が持つ想像力は現実を超えた不確かな何かを探ることができると思っています。 (土田若菜)
1974年 神奈川県生まれ、2012年より沖縄在住。
2015年 第5回 東松照明写真のつくり方。受講
2016年 第6回 東松照明写真のつくり方。受講
2017年 沖縄写真デザイン工芸学校卒業
2017年 自主ギャラリー『Foto Space Reago』を設立、企画、運営に携わる。
個展:
2017年 瞬のおと (Foto Space Reago/沖縄)
2017年 わがままな涙 (ギャラリー新居東京/東京)
2018年 瞬のおとVol.2 (Foto Space Reago/沖縄)
グループ展:
2017年 Reago オープニング展 (Foto Space Reago/沖縄)
2018年 涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造展 連動企画多重露光展 (Foto Space Reago/沖縄)