2019年2月20日(水) 〜 2019年3月 5日(火) 日曜休館
2019年3月14日(木) 〜 2019年3月27日(水) 日曜休館
他を訪れ、ふと山道に入った。山と山の谷間に、石畳が続いている。
かつての、僧の修行の場、剣豪の道、馬で荷を運ぶ道。
枝わかれした道やその周りには、多くのことが詰まっていた。
草木や動物の息づかい、人の想いや信仰、自然と人の関係、
積み重なった年月、力強さと温もり。
その古道には、自然に神を想うものや伝わってきた仏教、色々な信仰が混じる。
人が想いを込めてつくった石仏や石畳は、年月を重ね、より自然に調和してゆく。
神の使いともいう鹿の鳴き声が、あちこちでする。
殺さず、囲いで作物を守る。その下を動物がくぐり抜ける。
何時間も山道を歩くと、自然に畏敬の念を抱き、人の大事さも想う。
そこに漂う気配は、時に
大きな自然や地球、歴史や悠久への繋がりをも感じさせてくれる。
独特の生きるリズムは、人の力も呼び覚ましてくれる気がする。
時が流れ、多くが少しずつ変わってゆく。
そのなかで、大事にすべきものはなにか。
草木や動物とは、人とは、何なのだろう。
(越沼 玲子)
1978年 茨城県生まれ
【個展】
2017年 「灯る」 銀座ニコンサロン、大阪ニコンサロン
2014年 「Spirit in Wild ~森の鼓動~」 コニカミノルタプラザ
【受賞】
2014年 コニカミノルタ フォトプレミオ 特別賞受賞