2018年10月24日(水) 〜 2018年11月 6日(火) 日曜休館
2018年11月21日(水) 〜 2018年12月 3日(月) 日曜休館
かつて福島からハワイへ、盆唄『フクシマオンド』が、移民と共に海を渡った。ハワイの盆踊り「盆ダンス」は、戦時に苦労した先祖を尊ぶ儀式として、ハワイの夏を司る、人種を超えた祭事となった。日本よりも賑やかな盆ダンスに惹かれ、私は、2006年よりハワイ各島のボンダンスに通っている。
2011年、フクシマオンドの原曲が『相馬盆唄』で、その故郷が、東京電力福島第一原発事故により避難区域となった、福島県浜通りの一部地域と知り、以来、盆唄の故郷、福島への旅を重ねながら、ふるさとを離れ、太平洋戦争を生き抜いたハワイ移民と、福島の現在の様々な相似を、盆唄に導かれるまま探ってきた。
2018年、ハワイ島で二十年ぶりに発生した大規模な溶岩流は巨大な河を作り、700世帯を飲み込んだ。海に流れ込む溶岩は今も毎日、ハワイ島の地図を更新している。
KIPUKA-キプカとはハワイ語で、溶岩流から残った焼け跡の植物のことで、「新しい命の場所」を意味する。生き残った命の種子は、ふるさとを離れても再び広がり、黒い大地を再び森にする。(岩根 愛)
1996/10 フリーランスカメラマンとして活動を開始。音楽誌/媒体、カルチャー誌、週刊誌などで活動
2015/10 福島県立博物館主催『はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト』参加、成果展は各地の美術館など10箇所巡回
2017/1 “TRANSIT REPUBLIC”展 (Arena1 Gallery, カリフォルニア州サンタモニカ) 参加
2018/6 個展 “Island in My Mind, Fukushima” (Schaefer International Gallery, Maui Arts & Cultural Center, ハワイ州カフルイ)
2018/10 写真集 『KIPUKA』青幻舎より出版
ほか、グループ展等多数