2018年6月13日(水) 〜 2018年6月19日(火) 日曜休館
2018年7月12日(木) 〜 2018年7月18日(水) 日曜休館
街を歩いていると、ふと目の前の景色がまるで映画のセットのような、どこか現実ではない世界に見えることがある。それはほんの一瞬の出来事なのだが、その感覚は私の記憶に微かだが、しかし消えることなく澱のように蓄積されていく。
本来、景色を見る・感じる・考える・・・ということは、人それぞれの知覚によって異なるといってよい。誰もが見慣れた日常の景色の中でさえ、さまざまな見え方があるということは、いかに視覚認識があいまいかということである。
私たちが認識する日常は、実は目に見えていても、その一部しか認識していないのではないだろうか。
写真は、左右の広がり、奥行きのパースペクティブの広がりと私たちが認識する以上の広がりで見せてくれる。そこに映っている、建物、電柱、電線、樹木、影、雲・・・と何の変哲もない“もの”たちを、はっきり認識させられたとき、逆に違和感のある非日常的な景色に見えてしまうのである。(井上尚久)
1957年 福岡県生まれ
久留米工業高等専門学校卒業
現在、江崎グリコ(株)技術開発部勤務
1990年 有野永霧氏に師事
2003年 個展『三姉妹の夢』新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン 開催
2016年 個展『夢のつづき』新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン 開催
2010年 個展『日常の行方』新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン 開催
2011年 グループ展『Sensibility of Japanese』・韓国jeju Gallery Plan
2014年 写真集『日常の知覚』冬青社より出版。同写真集にて土門拳賞ファイナリストに選出
2014年 個展『日常の知覚』新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン 開催
現在、有野永霧氏が主宰する写塾・AIM 理事長