撮影の際、背景のボケを作り出す要素は、絞り値とレンズの焦点距離の2つです。この2つの組み合わせでボケをコントロールします。
まず、絞りをコントロールするには、カメラの露出モードを絞り優先オートに設定しましょう。カメラが選択した絞り値に合わせて、露出が適正になるよう調整します。この時、絞り値を小さく設定すれば、柔らかく背景のボケた表現ができます。つまり、絞り値の小さいレンズ(明るいレンズ)を使用すれば、より背景をボカすことができます。
もう一つの要素のレンズの焦点距離は、長くなればなるほど大きなボケ味が得られます。つまり、背景が大きくボケた動画を撮影するには、焦点距離の長いレンズを使って、なるべく絞り値を小さく設定します。
ただし、ボケが大きいということは、被写体にピントを合わせるのが難しいということです。動く被写体をフォローするような撮影にはあまり適していません。被写体に合わせてボケ具合を調整することが大切です。
さまざまな撮影条件において、自分の思い通りにボケを演出するのは、意外と難しいものです。カメラの設定が完了したら、そのままシャッターをきれば、画像に設定情報を記録しておくことができます。後で動画を再生して、その時のカメラ設定を確認するという作業を繰り返すことで、少しずつ、ボケのコントロールを身に付けることができます。