NIKON

第1回

小田 透 様

首都圏在住

天文歴は約半世紀。大学在学中に銀塩写真を研究。『星ナビ』で「双眼狂闘病記」(2001年8月号~2004年9月号)を連載。双眼鏡は中学生の頃より所有、30代半ばで“双眼鏡沼”にハマり、マニアに。現在、双眼鏡所有台数20台以上。大口径ドブソニアンや双眼望遠鏡なども所有する眼視派。

南半球の星空、
暗黒星雲をWXで楽しみたい

 大学で銀塩写真の研究をしていたという天文歴半世紀の小田透さんは、もともと撮影派だったが、30代半ばあたりから“眼で楽しむ”双眼鏡の魅力にとりつかれ、のちに天文雑誌『星ナビ』で「双眼狂闘病記」を連載するなど、双眼鏡所有台数20台以上という自他ともに認める筋金入りの“双眼鏡マニア”だ。双眼鏡への傾倒とともに、大口径ドブソニアンや双眼望遠鏡などを使ううちに完全に眼視派へ移行し、早期退職後は、自由になる時間で気ままに観望ライフを楽しみながら、双眼鏡への情熱もひと段落していたところだった。
 しかし、小田さんは「WX」と出会ってしまう。しかも豪州、南半球の星空で…。

 小田さんは、WX試作機の噂を耳にして昼間の景色を覗きその見え方に驚愕していたが、この時点では、まさか製品化されるとは思っていなかったそうで、発売後も入手するか思い切れずに悩んでいた。
 そんな折、年1回のペースで遠征している豪州星空観望旅行のタイミングで『星ナビ』編集部から“WX体験”の誘いがあり、最高の条件の観測地へ持って行き試せることになった。現地で他の双眼鏡名機が並ぶ中、WXを覗いた瞬間「これはくらべものにならない…」と圧倒されてしまったのだ。

WX 7×は手持ちで、WX 10×はアングル+経緯台+三脚に固定(天頂付近でも三脚に干渉しないように取付方法に工夫)。手軽さ優先で稼働率UP。

 豪州では、いわゆる“光害”は無に等しく、肉眼でも天の川にある暗黒星雲が見えるほどだが、それをWX 7×で覗くと、視野周辺まで針先で突いたような天の川銀河の星々を背景に浮かび上がる暗黒星雲がものすごい迫力で見える。
 暗黒星雲の形状がはっきりわかる素晴らしいコントラスト。また、WX 10×で大マゼラン雲を見ると、これまた視野全面に広がる鋭い星たちの圧倒的な迫力が素晴らしい…。結局、小田さんは、この南天でのWX観望実体験に背中を押され、帰国後に即7×を購入、そして年内に10×も続けて購入した。
 現在、国内での小田さんの観測スタイルは、大口径ドブソニアン望遠鏡と一緒にWXを持って行き、7×は手持ちで、10×は三脚に固定して観望している。

 「7×は“ひとみ径”の関係で、国内だと威力を発揮できる良い空になかなか出会えないので、迫力のある10×がお気に入り」とのことだ。

 「退職して自由になるお金が多少あるし、時間はたっぷりある。“眼の幸せのために”WXを購入した」という小田さんの今後の目標は、「80歳までは毎年豪州遠征を続けて、暗黒星雲をただただボーッと眺めて至福の時間を過ごしたいです。そして2035年の日本皆既日食をぜひWXで見たいですね。自宅が皆既日食帯なんですよ!」と目をキラキラさせて語っていただいた。

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美しい星空のタイムラプス動画を、Youtubeにて公開中。

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