JUNJI TAKASAGO THE PLANET2 GRAND JOURNEY

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SEASON4 COSTA RICA 11 / The Peaceful Forest

生き物が幸せに暮らす森

武力をもたない平和主義の国であるだけでなく、自然環境や野生動物の保全にもとても積極的な国コスタリカ。九州と四国を合わせたほどの国土だが、なんとそこには世界の動植物の種の5パーセント、そして世界の鳥類の10パーセントにあたる種類が棲んでいるのだという。コスタリカでは、国を挙げて野生動物たちが安心して暮らしていけるよう、さまざまな工夫を凝らし共存を図っている。そんなやさしい気持ちが功を奏してか、鳥たちや哺乳類たちが、どんどん人間の暮らす場所に進出してきているという。彼らには、厳しい野生の中よりも優しく守ってくれる人間のいる場所のほうが安全で安心だということが、分かってきているのだ。自然に対して愛情をもって接すると、自然はどんどん人間に対して心を開き、共存の道が開けてくるということを、コスタリカの動物たちを見ているとつくづく感じる。

ナマケモノです。こんにちは。

ナマケモノです。こんにちは。

宿の敷地に現れたナマケモノ。
こちらを怖がりもせず、ゆっくりと目の前を横切っていった。

ナマケモノの森へようこそ

ナマケモノの森へようこそ

民家近くの森で見つけたナマケモノ。
じっと僕の目を見つめてから、またゆっくり木登りを始めた。

気持ちよく眠るナマケモノ

気持ちよく眠るナマケモノ

まるで微笑みをたたえているような、ナマケモノの優しそうな表情。
カメラを覗いていてもついこちらまで笑ってしまう。

木に登るナマケモノ

木に登るナマケモノ

体毛内で苔や寄生虫を育てそれを食べる。
そして週に一度木から下りて根にウンチをし、埋め、
栄養で木にお返しをする。究極のエコ動物。

豊かな森

豊かな森

暖かく雨の多いコスタリカの森は植物たちにとっての楽園。
多様性に富んだ森がさまざまな生物を育む。

表情豊かなクモザル 表情豊かなクモザル

表情豊かなクモザル

何かが気になったのか、急に表情を変え、
ほかの木に移動していったクモザル。

僕を見にやってきたマントホエザル

僕を見にやってきたマントホエザル

サルの鳴き声を真似していたら、樹上にマントホエザルたちが集まってきて、
不思議そうにこちらを見物していた。

メガネフクロウ

メガネフクロウ

白い眉毛や髭が“森の賢者”を思わせる、メガネフクロウ。

自然は必要のないものは創らない。
みんな役目があって存在しているのだ。
多様な生き物がいて成り立つ森は、
まるで、バランスのとれたひとつの大きな生命体だ。
それぞれの命が、そんな大きな命の一部として
存分に輝いている。

好奇心旺盛のバク

好奇心旺盛のバク

好奇心からか、毎日宿の近くに遊びに来るようになったというバク。

憧れの鳥

憧れの鳥

古代マヤやアステカでは神聖な鳥と崇められてきた、
世界のバードウォッチャーの憧れの鳥・ケッツアール。

究極のデザイン

究極のデザイン

雨の中、木の枝にたたずむケッツアール。
色といいデザインといい、どうしてこんな生き物が生まれたのだろう?

威嚇するハチドリ 透明な花

威嚇するハチドリ

自分のテリトリーにやってきたものを威嚇するハチドリ。
意外に目つきがキツイ(笑)。

透明な花

雨に濡れて繊細に透き通る、サンカヨウの花。

ヘリコニアとハチドリ

ヘリコニアとハチドリ

ヘリコニアの花にやってきたハチドリ。
羽根の動きは速く、なかなか写し止められないほど。

喜びのハチドリ

喜びのハチドリ

ハチドリの嬉しそうに羽ばたく羽根が、雨を弾き飛ばしている。

優しさに満ち満ちたコスタリカの森

コスタリカの森はとても優しかった。時にはドシャ降りの雨の中、時にはぬかるみの中での撮影となったが、なんだか居心地がよく、楽しく撮影することができた。生き物が本当に多いのだが、どれも優しい眼差しをこちらに注いでくれているような気がして、逆にこちらがいろんな生き物に見物されているような感じさえした。
コスタリカ政府は、動物園を閉鎖し、特別な場合を除いて捕獲や飼育はしない方向に舵を切っている。そんな自然に寄り添った気持ちが、森の生き物にも伝わっているのだろうと思った。

雨の中、カッパを着て細かな植物を撮影中。

雨の中、カッパを着て細かな植物を撮影中。

巨大な板根の間に入って遊ぶ、森を案内してくれた男の子。

巨大な板根の間に入って遊ぶ、森を案内してくれた男の子。

ランチのため入った食堂で、料理をするおばあちゃんの孫が僕を見つけて、日の丸を作って話しかけてきてくれた。

ランチのため入った食堂で、料理をするおばあちゃんの孫が僕を見つけて、日の丸を作って話しかけてきてくれた。

宿の敷地に現れたナマケモノ。僕の方に向かってきたので慌てて動画を撮った。

宿の敷地に現れたナマケモノ。僕の方に向かってきたので慌てて動画を撮った。

撮影意欲を支えてくれるD500の威力

森を歩きながらの野生動物の撮影で威力を発揮するのは、やはりD500+80-400mmズーム(AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR)だ。大きな超望遠レンズを持たずに600mm相当の画角を得られるこの組み合わせは、D500が高感度に強く手持ちで樹上の生き物を狙えることもあり、疲れを半減させ、動き回る意欲を増進してくれる。また、警戒心が強くない生き物であっても、自然な表情を撮るためにはある程度の距離から撮影した方がいい場合も多く、この組み合わせが威力を発揮してくれた。熱帯雨林の中で、防塵防滴のD500は力強い相棒だった。もちろん、まだゆとりのあるカメラバッグにはZ 7を忍び込ませておき、可動式のモニターをフルに使って森の風景や隅々の表情を高画質で拾っていった。

ナマケモノです。こんにちは。

カメラ:Z 7 レンズ:NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/80秒、f/4
焦点距離:27mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:2500 ピクチャーコントロール:スタンダード

ナマケモノの森へようこそ

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/125秒、f/6.3
焦点距離:16mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:1600 ピクチャーコントロール:スタンダード

気持ちよく眠るナマケモノ

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/160秒、f/7.1
焦点距離:105mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:1600 ピクチャーコントロール:スタンダード

木に登るナマケモノ

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/160秒、f/10
焦点距離:16mm ホワイトバランス:晴天 晴天ISO感度:ISO 800 ピクチャーコントロール:スタンダード

豊かな森

カメラ:D850 レンズ:AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/100秒、f/8
焦点距離:17mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 800 ピクチャーコントロール:スタンダード

表情豊かなクモザル

カメラ:D500 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/200秒、f/5.6
焦点距離:390mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 6400 ピクチャーコントロール:スタンダード

表情豊かなクモザル

カメラ:D500 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/200秒、f/5.6
焦点距離:390mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 6400 ピクチャーコントロール:スタンダード

僕を見にやってきたマントホエザル

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/640秒、f/8
焦点距離:400mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 3200 ピクチャーコントロール:スタンダード

メガネフクロウ

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/1000秒、f/5.6
焦点距離:400mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 3200 ピクチャーコントロール:スタンダード

好奇心旺盛のバク

カメラ:Z 7 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR + マウントアダプター FTZ 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/200秒、f/5.6
焦点距離:290mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 1600 ピクチャーコントロール:スタンダード

憧れの鳥

カメラ:D500 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/400秒、f/8
焦点距離:400mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 2000 ピクチャーコントロール:スタンダード

究極のデザイン

カメラ:D500 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/1000秒、f/6.3
焦点距離:210mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 3200 ピクチャーコントロール:スタンダード

威嚇するハチドリ

カメラ:D850 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/1000秒、f/8
焦点距離:400mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 1600 ピクチャーコントロール:スタンダード

透明な花

カメラ:D850 レンズ:AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/500秒、f/8
焦点距離:105mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 800 ピクチャーコントロール:スタンダード

ヘリコニアとハチドリ

カメラ:D850 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/800秒、f/11
焦点距離:390mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 3200 ピクチャーコントロール:スタンダード

喜びのハチドリ

カメラ:D500 レンズ:AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR 画質モード:RAW (14-bit) 撮影モード:絞り優先オート、1/640秒、f/8
焦点距離:160mm ホワイトバランス:晴天 ISO感度:ISO 6400 ピクチャーコントロール:スタンダード

Profile

高砂淳二JUNJI TAKASAGO

写真家。1962年、宮城県石巻市生まれ。
ダイビング専門誌の専属カメラマンを経て1989年に独立。世界中の国々を訪れ、海の中から生き物、虹、風景、星空まで、地球全体をフィールドに撮影活動を続けている。著書は、「LIGHT on LIFE」「night rainbow ~祝福の虹」「ASTRA」「虹の星」「Children of the Rainbow」「free」「BLUE」「life」(以上小学館)、「Dear Earth」「そら色の夢」「南の夢の海へ」(以上パイインターナショナル)、「クジラの見る夢 ~ジャックマイヨールとの海の日々~」(共著・七賢出版)ほか多数。ザルツブルグ博物館、Nikon THE GALLERY、渋谷パルコ、阪急百貨店、大丸百貨店など写真展多数開催。2008年には、外務省主催・太平洋島サミット記念写真展「Pacific Islands」を担当。海の環境NPO法人“OWS”理事。自然のこと、自然と人間の関係、人間の役割などを、トークショーや、テレビ、ラジオ、雑誌などを通して幅広く伝え続けている。

高砂淳二

推奨環境

Windows
・Microsoft Internet Explorer 11以上
・Microsoft Edge
・Google Chrome 最新版
・Mozilla Firefox 最新版
Mac
・Google Chrome 最新版
・Apple Safari 最新版
・Mozilla Firefox 最新版
モニタサイズ
・1024px x 768px以上の解像度