感動を鮮明に残すため、こだわりつづける「完成のイメージ」

私自身が学んだこと、経験したことを伝えることで、写真文化に恩返ししたいと思っています。

「Noctで撮影したヒメボタル」

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctで撮影したヒメボタル。暗所でも非常にクリアな描写です。
前景に竹やぶを配置しているのですが、開放f0.95で撮ることで前後に奥行きと立体感が生まれています。ホタルの光はf1.1で別撮りして合成。
美しい丸ボケと、こちらも薄い被写界深度のおかげで光に強弱のコントラストが生まれ、豊かな立体感を表現できました。

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「イエローナイフのオーロラ」

カナダのイエローナイフでの撮影。
4日間の滞在期間の中、オーロラに巡り会えたタイミングは数時間。
マイナス30℃の厳しい環境下でしたが、Z 7で少ないシャッターチャンスをものにすることができました。

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「紅葉の石鎚山」

登山での撮影も多いのですが、ミラーレスカメラに変えたことで装備を軽減できています。この日は被写体である石鎚山がガスでずっと隠れていました。
日が登る前からシャッターチャンスを待ち続け、ほんの一瞬その姿を捉えることができました。Z 7の解像感に非常に驚いた記憶があります。

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「冬の大山と登山者」

夜の12時からナイトハイクで山頂を目指しました。冬の山陰は天候がぐずつくことが多いのですが、幸運にも晴れに恵まれました。
手前の雪の表層から峰をつたい太陽へと視線を導くこと。山頂の人を入れることで写真にストーリー性をもたせるなど、構成にも気を配っています。

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「冬の五竜岳」

稜線上は氷点下、さらには風速10mを越えている冬の北アルプス。
過酷な環境の中、冬用の厚いグローブの上からでもしっかりとコントロールできるZ 7に助けられました。
コンパクトながら堅牢性があるZ 7は、今では山の撮影に欠かせません。
レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S。こちらもあらゆるシーンで使え、しっかりと解像してくれるので非常に使い勝手が良いです。

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「白木峰のコスモス」

朝夕のマジックアワーの時間帯では空と前景を別撮りしてハイダイナミックレンジ合成をすることが少なくありませんでしたが、ダイナミックレンジの広いZ 7に変えてからほとんど行わなくなりました。
ハイライトさえ飛ばないように気をつけて撮影しておけば、後でしっかりシャドウが持ち上がるからです。

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「白鬚神社曇景」

NDフィルターを使い長時間露光で撮影したものを画像編集ソフトでレタッチしています。
レタッチできると言ってもやはり重要なのは素材となる写真。
Z 7は高画素で撮影できるためトリミングしても精細です。
RAWの情報も豊富でレタッチ耐性も非常に高く、表現の幅が広がりました。

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「砥峰高原のススキ」

NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sで撮影。かなり明るい太陽を真正面に捉えながらもゴーストが出ないという恐ろしい性能。
フレアも出てないためコントラストが強くスカッとした画になりました。光条が美しいのもポイントです。

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「別宮の棚田と天の川」

天の川の部分は赤道儀で撮影、後に地上部分の前景と合成しています。
星というのはレンズの性能が如実にでる被写体ですが、Zレンズは収差がかなり抑えられており、点がきちんと点として写ってくれます。

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「神在月の宍道湖」

地元にはやはり並々ならぬ思い入れがあります。
旧暦の10月のことを神無月と呼びますが、これは全国の神さまが出雲大社を訪れるため。
そのため出雲では神在月と呼びます。そんな神在月のある日の夕暮れ。まるで神さまがお祭り騒ぎしているような夕焼けに出会えました。

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きっかけはボケ味

スマートフォンでもきれいな写真は撮れますよね。特にカメラに興味もなく旅行で写真を撮り始めた当初、私もそれで満足していました。でも次第に物足りなくなってきたのです。そう、ボケが出せない。どうしたら主役を引き立てる美しいボケのある写真が撮れるのかと考え、ニコンのD5100を購入したのが8年ほど前のことでした。
一眼レフ機を手に入れて、旅先も「写真を撮る」ことを目的に決めるようになるのですが、そこで目にした景色たちには驚かされたり感動させられたり……。
どこまでも続くような雲海や、森いっぱいに散りばめられたホタルの光。テレビや本でしか見たことがなかったような光景に初めて触れ、それらを撮影するうちに奥深い写真の世界に惹かれていきました。

立山の雄大さを表現するため、前景にチングルマを配置し対比させた構図にしています。Z 7のフォーカスシフトを使い撮影、後処理で被写界深度合成をしています。

海外の作家たちから学んだこと

作品作りにおいて、主に海外のフォトグラファーに影響を受けてきました。例えばZマウントレンズの撮影サンプルも撮られているDaniel KordanさんやJimmy Mcintyreさんなど。色使いや構図も絵画的で、実際のモチーフに縛られすぎることなく自由に創作をしている印象があります。
私が写真を本格的に始めた頃は、日本人の作品で彼らのような作風をあまり見かけることがありませんでした。そのためネットや本を参考に海外の作家たちついて独自に研究し、さらに歴史的な絵画の魅力についての考察も加えながら、その成果を画作りに活かしてきました。
そうして学んだことの一つが、画面構成の重要さです。風景の中のさまざまな要素を取捨選択しながら、いかに主題を引き立たせ、見る人の気持を作品の中に引き込むか。いつもそのことを強く意識しながら構図を決め、撮影をしています。
写実性にはあまりこだわっていません。自分自身のイメージに近づけること、また見る人にも私が風景から受けた感動を伝えることが作品を作る上で大切なことであり、修正や加工もそのための必要な作業だと考え、後処理にも時間をかけています。

明らかに変化した空気感や立体感

後処理を重視すると言っても、カメラやレンズの性能を軽んじているということではありません。後処理の手間が少なく自分のイメージに近い写真が撮れること、後処理しても素材の美しさや豊かさが損なわれない画を記録できることが理想です。そのため新しいカメラやレンズを購入する際は、自分にはどの機材が最適か時間をかけ精査した上で決めるようにしています。以前使用していたD750も十分考慮して購入したのですが、いざZ 7とそのレンズ群を使ってみると、性能の違いに驚かされました。
まずその描写力。風景の中の小さな葉なども、一枚一枚がきっちりと立体感を持って描写されています。ローパスフィルターレスの効果かもしれませんが、以前と同じ場所を撮影してもより豊かな奥行きを感じる写真に仕上がるようになりました。
操作性も改善されています。必要なボタンが必要な場所に的確に配置されていて、片手でも撮影できるほど。冬山での撮影時も、厚手の手袋をしたまま操作できるのは大変ありがたいです。

棚田とともに主役の天の川が輝く夜空。星はレンズ性能が如実にでる被写体ですが、Zレンズのおかげで点を点として写すことができました。

本来の技術が凝縮されたレンズ群

Zマウントのレンズに関しては、描写力が2〜3世代先に進んだような感じさえ受けます。例えばNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S。このレンズは、標準レンズでありながらこれまで使っていた単焦点レンズに近い高精細な画を提供してくれています。山へ出かける時、少し前までは単焦点レンズも持って行きましたが、今はこれ一本でも問題ありません。カメラ自体も軽量になったので、山頂に着いたときの体力の消耗が以前とは明らかに変わりました。
他にもNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 SやNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sといった広角ズームでは、太陽を捉えたときの逆光耐性、星を撮影したときの収差の抑制などの性能の向上を感じ、撮影するたび感動しています。
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctに至っては、ピント面のシャープな解像感と前後のなめらかなボケの美しさで、撮影写真から醸し出される空気感は恐ろしいほどです。
これまでニコンは既存のユーザーを大切に考え、口径の小さいFマウントを堅持してきたのでしょう。ですがZマウントの採用により技術的制約が取り払われたことで、ニコン本来の技術が存分に生かされた素晴らしいレンズ群ができたように思います。

写真への恩返し

SNSで作品を公開しながら、ブログなどでも機材の使用レポートや作品作りに関する技術的な解説を頻繁に行っています。その理由は、まず自分自身の情報整理のため。自分が普段考えたり体験したりしたことを言語化して整理することは重要です。言語化できていれば、技術的な再現も可能になりますから。
それから、カメラを本格的に始めたいと思っている人たちに向けて。私自身カメラを始めた当時は、試行錯誤の連続でした。当時の私のようにカメラの使い方や機材の選び方などで迷っている方がいたら参考にしていただけるよう、わかりやすい解説を心がけています。
私は写真から、人生を変えるようなさまざまなものを貰いました。好きなものを語り合える友人ができ、山登りやダイビングなど思ってもみなかったことにチャレンジするようになり、テレビの中の世界と思っていた風景と出会えました。
私が情報を発信することで多くの人がもっと写真を好きになってくれたら、写真という文化に対して、またニコンのカメラに対して、何かしら恩返しができるのではないか。そんな気持ちで創作以外の活動も行っています。

マイナス30℃の厳しい環境の中、4日間滞在しての撮影。オーロラに巡り合えた数時間のシャッターチャンスをZ 7でものにすることができました。

ニコンへの期待

私がニコンを使い続ける理由は、信頼性です。
これまで撮影に支障をきたすような機材トラブルを起こしたことがありません。冬山のような厳しい状況下ではどうしても機材の扱いが雑になりがちですが、それでも故障することなく私の創作をサポートしてくれています。
マイナス30℃のイエローナイフでオーロラを撮影したときも、携帯した予備機を使用することなく、Z 7だけで問題なく撮影できました。
それからニコンのカメラは、手に馴染む感覚やシャッターの感触など、使っていて心地よいのです。こういったことはスペックには現れませんが、長く使う道具としてとても重要なことだと思います。
そしてなにより製品のクオリティー。Z 7はもちろん、昨年購入したZ 5もフルサイズミラーレスカメラのエントリー機でありながら手抜きのない仕様で、万人におすすめできる素晴らしいカメラでした。ニコンにはこれまで同様、ユーザー本位の高い質を追求したものづくりを期待しています。

saizou(さいぞう)

風景写真家 島根出身。
全国各地の美しい風景が大好きでその記念写真を撮っています。Twitterとブログを中心に写真をのせてます。

「Noctで撮影したヒメボタル」

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctで撮影したヒメボタル。暗所でも非常にクリアな描写です。
前景に竹やぶを配置しているのですが、開放f0.95で撮ることで前後に奥行きと立体感が生まれています。ホタルの光はf1.1で別撮りして合成。
美しい丸ボケと、こちらも薄い被写界深度のおかげで光に強弱のコントラストが生まれ、豊かな立体感を表現できました。

「イエローナイフのオーロラ」

カナダのイエローナイフでの撮影。
4日間の滞在期間の中、オーロラに巡り会えたタイミングは数時間。
マイナス30℃の厳しい環境下でしたが、Z 7で少ないシャッターチャンスをものにすることができました。

「紅葉の石鎚山」

登山での撮影も多いのですが、ミラーレスカメラに変えたことで装備を軽減できています。この日は被写体である石鎚山がガスでずっと隠れていました。
日が登る前からシャッターチャンスを待ち続け、ほんの一瞬その姿を捉えることができました。Z 7の解像感に非常に驚いた記憶があります。

「冬の大山と登山者」

夜の12時からナイトハイクで山頂を目指しました。冬の山陰は天候がぐずつくことが多いのですが、幸運にも晴れに恵まれました。
手前の雪の表層から峰をつたい太陽へと視線を導くこと。山頂の人を入れることで写真にストーリー性をもたせるなど、構成にも気を配っています。

「冬の五竜岳」

稜線上は氷点下、さらには風速10mを越えている冬の北アルプス。
過酷な環境の中、冬用の厚いグローブの上からでもしっかりとコントロールできるZ 7に助けられました。
コンパクトながら堅牢性があるZ 7は、今では山の撮影に欠かせません。
レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S。こちらもあらゆるシーンで使え、しっかりと解像してくれるので非常に使い勝手が良いです。

「白木峰のコスモス」

朝夕のマジックアワーの時間帯では空と前景を別撮りしてハイダイナミックレンジ合成をすることが少なくありませんでしたが、ダイナミックレンジの広いZ 7に変えてからほとんど行わなくなりました。
ハイライトさえ飛ばないように気をつけて撮影しておけば、後でしっかりシャドウが持ち上がるからです。

「白鬚神社曇景」

NDフィルターを使い長時間露光で撮影したものを画像編集ソフトでレタッチしています。
レタッチできると言ってもやはり重要なのは素材となる写真。
Z 7は高画素で撮影できるためトリミングしても精細です。
RAWの情報も豊富でレタッチ耐性も非常に高く、表現の幅が広がりました。

「砥峰高原のススキ」

NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sで撮影。かなり明るい太陽を真正面に捉えながらもゴーストが出ないという恐ろしい性能。
フレアも出てないためコントラストが強くスカッとした画になりました。光条が美しいのもポイントです。

「別宮の棚田と天の川」

天の川の部分は赤道儀で撮影、後に地上部分の前景と合成しています。
星というのはレンズの性能が如実にでる被写体ですが、Zレンズは収差がかなり抑えられており、点がきちんと点として写ってくれます。

「神在月の宍道湖」

地元にはやはり並々ならぬ思い入れがあります。
旧暦の10月のことを神無月と呼びますが、これは全国の神さまが出雲大社を訪れるため。
そのため出雲では神在月と呼びます。そんな神在月のある日の夕暮れ。まるで神さまがお祭り騒ぎしているような夕焼けに出会えました。

推奨環境

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  • Mac Safari 最新版
  • Mac Firefox 最新版
  • Mac Google chrome 最新版

モニターサイズ 1024px × 768px 以上の解像度
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