秋山 華子Hanako Akiyama
NIKKOR Z24-70mm f/4 S
「私の心の動きに、
ズーム全域で応えてくれる」
一日中、街を歩きまわり心に触れるシーンを主にモノクロで撮り続ける。まず、このレンズは軽さとコンパクトさで応えてくれた。そしてモノクロだからこそ被写体の質感を活かし、画面全体の空気感を大切にしたいと考えている私にとって、ズーム域すべてで画面隅々まで高い描写力を発揮するこのレンズはとても頼もしい。さらに被写体へ30cmまで近寄れる最短撮影距離によって、これまでの表現がさらに拡がった。NIKKORならではのボケの美しさは言うまでもない。
• カメラ：Z 6 • レンズ：NIKKOR Z 24-70mm f/4 S • 画質モード：14bit RAW • 撮影モード：絞り優先オート • シャッタースピード：1/1250秒 • 絞り：f/4 • ホワイトバランス：晴天 • ISO 感度：100 • ピクチャーコントロール：スタンダード
昼下がり、商店街の十字路で街灯の影を見つけた。焦点距離を広角側にすると、伸びやかな影の形を作り上げてくれる。印象的な人物が通りすぎるのを待つことにした。人通りの多い街中でタイミングを待つ時、いかに街中に溶け込むかを大切にしている。コンパクトなこのレンズはとても頼れる。
道端に置かれていた二脚の椅子は少し寂しげで感情移入してしまいそうな佇まい。それが面白く感じてシャッターをきった。気軽に持ち歩けて、気ままに撮れることが、このレンズのいいところ。焦点距離は24mmにして椅子は端の方に小さくおさめた。画面の隅であっても高精細な描写力を感じた。
• カメラ：Z 6 • レンズ：NIKKOR Z 24-70mm f/4 S • 画質モード：14bit RAW • 撮影モード：絞り優先オート • シャッタースピード：1/10秒 • 絞り：f/10 • ホワイトバランス：晴天 • ISO 感度：100 • ピクチャーコントロール：モノクローム
• カメラ：Z 6 • レンズ：NIKKOR Z 24-70mm f/4 S • 画質モード：14bit RAW • 撮影モード：絞り優先オート • シャッタースピード：1/100秒 • 絞り：f/4 • ホワイトバランス：晴天 • ISO 感度：100 • ピクチャーコントロール：モノクローム
ショーケースの花たちとガラス面の結露が重なって、とても静かな印象。全体がふんわりと柔らかい雰囲気に仕上がるよう、絞りは開放のf/4に。このレンズは、ピント面から滑らかに変化するボケがとても美しく、私が頭の中で描いていた理想を一枚の写真に仕上げてくれた。
夕暮れ、植え込みのツツジに集まっていた雀の1羽に光が差し込んだ。すぐにレンズを向け、この瞬間を逃さないよう慎重にシャッターをきる。絞り開放で撮影したが、光の当たった1羽はもちろん、日暮れの光量の少ない場所に止まっている雀たちも非常にシャープに捉えることができた。
• カメラ：Z 6 • レンズ：NIKKOR Z 24-70mm f/4 S • 画質モード：14bit RAW • 撮影モード：絞り優先オート • シャッタースピード：1/320秒 • 絞り：f/4 • ホワイトバランス：晴天 • ISO 感度：100 • ピクチャーコントロール：モノクローム
• カメラ：Z 6 • レンズ：NIKKOR Z 24-70mm f/4 S • 画質モード：14bit RAW • 撮影モード：絞り優先オート • シャッタースピード：1/40秒 • 絞り：f/8 • ホワイトバランス：晴天 • ISO 感度：400 • ピクチャーコントロール：モノクローム
街角でみつけた古いキャビネット。その埃や傷、装飾を写し止めたくて焦点距離を70mmにし、さらに最短撮影距離の30cmまで寄った。フォーカスした陶器の人物画は極めてシャープ。そして取っ手には緩やかなボケを描いてくれた。
Interview
写真家
秋山 華子（あきやま はなこ）
1983年、奈良県生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業、同大学研究課程修了、同研究室勤務。その後、写真家・織作峰子氏に師事。「日常の息づかいと痕跡」をテーマにスナップ、風景を撮影し作品制作を続けている。ニコンカレッジ東京講師。
