NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
これまでの50mmの常識を変える描写力
- 画面隅々までの高い解像力を実現
- 高度な光学設計による、優れた収差の抑制
- 大口径レンズならではの自然で美しく、なめらかなボケ味
- 高い駆動力のステッピングモーターによる静かなAF
- FX
- ED
- AS
- N
- SIC
- STM
- IF
- M/A
「精細な被写体を余さず捉える解像力」
踏まれても立ち上がる、その生命力に魅せられて麦を撮り続けている。NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sは開放絞りからとにかくシャープで、拡大したらまるで顕微鏡でのぞいたかのような立体感とキレがあることに驚いた。細い麦のノギさえも鮮明に写し出す解像力、さらに開放絞りから得られるなめらかなボケ。思わず再生画面を長く見てしまうほど撮影時の手応えがあった。また、逆光で撮影するシーンも多いが、ゴーストやフレアが極限まで抑えられていて、ストレスなく撮影に集中できた。麦単体から遠景まで、どう切り取っても抜かりのない画作りは、さらに私の写欲を高めてくれる。気軽に質の高い写真をものにできるなんとも優秀なレンズだ。
麦グラファー平野 はじめ(ひらの はじめ)
自分探しのため20代で渡米した際、写真に深く魅了される。帰国後、舞台撮影経験を経て広告案件を主とするプロ写真家として独立。日本有数の麦の産地・佐賀市を拠点とし、麦を愛するあまり商標登録「麦グラファー」を取得する。7年で7万枚超の麦を撮ったうちの1枚が「ソニーワールドフォトグラフィーアワード2023」日本部門賞第1位を獲得。翌年は同部門第2位を受賞。PX3やIPAなど、世界的なフォトコンテストで受賞多数。「日常に非日常がひそみ、廃にも美が存在する」をコンセプトに一瞬を切り取る。モデル・タレント活動など、自身の姿を通した表現も模索。
なかなか夕日を拝めない日が続く中、何度も通って得られた1枚。優しい光条が印象的なシーンだが、ナノクリスタルコートによってゴーストやフレアが極限まで抑えられ、写し出される画には心地良さまで感じられた。
「私をもっと自由にしてくれる単焦点」
初めての印象は、「なんてシャープ!なんてクリアー!」だった。開放f/1.8からの素晴しい解像感。それが、被写体にぐっと寄ったテーブルフォトからポートレート、スナップ、風景まですべてに発揮される。そして美しくスムーズなボケ。特に柔らかい後ろボケがとても気に入っている。ファインダーを覗いていると、まるで被写体に手で触れているかのよう。その感覚が、撮っているという意識から私を解放し自由にする。今までの固定観念から私を解き放ってくれる。このレンズはそういうレンズだと思う。
写真家山口 規子(やまぐち のりこ)
栃木県生まれ。東京工芸大学 短期大学部 写真技術科卒業。株式会社文藝春秋写真部を経て独立。女性誌や旅行誌を中心に活動。透明感のある独特な画面構成に定評がある。公益社団法人日本写真家協会理事。
ハワイ島コナ。ランチで賑やかだった食堂も昼下がりには静かな空気が漂う。その雰囲気を表現するため床からテーブルの奥の窓まで、室内空間を広く収める。色収差も直線の歪みもしっかりと抑えられ。自然な空気感を表現できた。
兵庫県豊岡市の柳行李職人を撮影。加工したコリヤナギの樹皮を編む手元を、このレンズの最短撮影距離50cmまで寄って捉える。長年の経験によってその手に深く染み込んだ繊細な技の息づかいを表現することができた。指の一本一本に刻まれた皺まで克明に描写されている。
NIKKOR Z Technology
本レンズに搭載の注目テクノロジー
STM(ステッピングモーター)
STM(Stepping Motor=ステッピングモーター)は、微細で柔軟な動きを実現したAF駆動用のモーターです。またシンプルな構造により駆動音も極めて静か。STM搭載のレンズは、高速で静粛性に優れたオートフォーカスが可能です。たとえば、人物や動物を撮るとき被写体に圧迫感を与えず、動画を撮影する際にも録音への影響を最小限に抑えます。
本格的な動画性能
フォーカシング時にピント位置の移動に伴って画角が変化する「フォーカスブリージング」の抑制や、静粛なレンズ操作とAF駆動など、動画撮影への数々の配慮が施されています。
フォーカスブリージング 比較ムービー
夕空に浮かぶ1本の木。どこか寂しげだが私を強く惹きつけ、わずかに色づき始めた麦畑の穂先は天に昇る階段のようだった。奥へと続く麦のレーンさえも細かく描写され、全体を引き締める解像力は、リアルさの中にパステル画のような空気感も閉じ込めてくれる。