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私のNIKKOR | MY FAVORITE NIKKOR

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Vol.
30

戸村功臣 × AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR

300mm f/4E。アスリートの気迫を捉える。

メインカット

メインカット

・カメラ : D4S ・レンズ : AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、1/2500秒、f/4 ・ホワイトバランス : 色温度(5880K) ・ISO感度 : 640 ・ピクチャーコントロール : スタンダード

一流アスリートはそれぞれの競技中、自身の最高の姿をイメージしている。米国に住んでいたころ、仲間でもあったスノーボードのトップアスリートたちを撮影し始めて気付いたことである。

『ならば、そのイメージを捉えよう』。それがプロ写真家を目指すきっかけだったと思う。今回は沖縄でマウンテンバイクとジェットスキーを撮った。山岳の移動、細い山道で限られるポジション、あるいは狭く不安定な船の上からの撮影などを考慮し、レンズは300mm f/4Eとした。PF(位相フレネル)レンズの採用で単焦点の望遠レンズとしては信じられないほど軽量・小型であり、かつ高い解像力を発揮する。ボディーは最高約11コマ/秒の能力と素早く正確なAF性能を持つD4Sである。

作品2

作品2

・カメラ:D4S ・レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR・画質モード:14ビットRAW(NEF)・撮影モード:マニュアル、1/1250秒、f/5 ・ホワイトバランス:オート1 ・ISO感度:200 ・ピクチャーコントロール:スタンダード

被写体はマウンテンバイクの日本チャンピオンと、ジェットスキーフリースタイルの世界チャンピオンを2度獲得した、まさにトップアスリートたち。ジェットスキーでは、太陽や潮位を見ながら一日をかけての撮影となった。

そして夕方、水平線の上にかかる雲の隙間に姿を現した夕日を背景に狙う。逆光の中、ナノクリスタルコートの効果でイメージ通りのクリアーな一枚となった。マウンテンバイクの撮影では、複雑な地形のさまざまな場所でトライした後、水溜り越しに長い坂が見える場所で待った。ほとんど地面に近い位置から手持ちで狙う。

作品3

作品3

・カメラ:D4S ・レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR・画質モード:14ビットRAW(NEF)・撮影モード:マニュアル、1/1000秒、f/5.6 ・ホワイトバランス:色温度(6250K)・ISO感度:1250 ・ピクチャーコントロール:スタンダード

最大4.5段※のVRは、安定したファインダー像で動きの激しい被写体を捉えやすいスポーツモードにセットした。選手が猛スピードで坂を下り、一気に泥水の中を走り抜ける。水の衝撃に備える表情。張りつめた腕と脚の筋肉。揺るぎないフォーム。その場に漲る一流アスリートの気迫を撮った。これからも、写真だからこそ表現できるスポーツの瞬間を追い続ける ―― 私のNIKKORで。

※CIPA規格準拠(NORMALモード使用時)

INTERVIEW MOVIE

●閲覧するデバイスや回線速度に応じて解像度は調整される場合があります。

PHOTOGRAPHER

戸村功臣
戸村功臣(とむら あつし)

1973年、東京生まれ。15歳で渡米し、カリフォルニアのレイクタホにてスノーボード仲間の撮影を通じて写真技術を学ぶ。その後、シエラネバダ大学で“ファインアート”、“フォトグラフィー”の学位を取得。この頃から雑誌への作品提供など本格的な活動を開始。現在、スキー、スノーボードなどのエクストリームスポーツを中心に幅広く国内外で活動を続ける。日本スポーツプレス協会(A.J.P.S.) 会員/国際スポーツプレス協会(A.I.P.S.) 会員

プロフィール

NIKKOR

Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D
AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR

PFレンズ採用で大幅な軽量・小型化を実現した望遠単焦点レンズ

NIKKOR初採用のPF(位相フレネル)レンズにより大幅な軽量・小型化を実現した世界最軽量※1のレンズボディー。優れた携行性が、焦点距離300mm、開放F値4の写真表現を手持ち撮影で可能にしました。手ブレ補正効果が4.5段※2と高いVR機構。VRモードには「SPORTモード」も搭載。また、ナノクリスタルコートを採用し、逆光時のゴーストの発生を抑えるほか、PFレンズ、EDレンズの採用で、色収差の少ない高い光学性能を実現。電磁絞り機構やレンズ前面にニコン独自のフッ素コートを採用するなど高度な仕様を備えています。

※1 2015年1月14日現在、焦点距離300mmのFXフォーマット対応デジタル一眼レフカメラのオートフォーカス(AF)単焦点レンズとして。ニコン調べ。
※2 CIPA規格準拠。NORMALモード。FXフォーマットデジタル一眼レフカメラ使用時。

製品情報more
レンズ解説

BEHIND THE SCENE

撮影レポート
01
沖縄で二つのスポーツをテーマに撮影

今回の撮影地は沖縄本島。温暖なこの地でマウンテンバイクとジェットスキーをテーマとしました。マウンテンバイクの撮影は沖縄本島中部の山間部および、本島南部にある糸満市観光農園の特設コースで行いました。山間部は赤土が水流に削られたような非常に変化に富んだ地形。観光農園の特設コースは、つい先日、マウンテンバイクの大会が行われた場所です。ジェットスキーは同じく糸満市にある美々ビーチで撮影。このビーチは設備の整った人工の浜で、白い砂と碧い海、石づくりの堤防・桟橋がとても美しい名所です、それぞれマウンテンバイクの日本チャンピオンである、門田基志(かどた もとし)さんと、2007年、2008年ジェットスキーフリースタイル世界チャンピオンの座を獲得した、渡部文一(わたなべ ふみがず)さんに協力をいただきました。まさに“トップアスリート”たちが今回の被写体です。

02
PFレンズの採用で、驚くほどの軽量・小型

戸村先生が選んだレンズは、AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR。まず、そのコンパクトさに驚かされます。印象としては標準ズームレンズぐらいにしか見えません。そして手にするとその軽さにもっと驚きます。調べると従来の300mm f/4の半分ぐらいの質量。望遠レンズらしい大きなフードを装着していても取り回しが楽そうです。実際に戸村先生は「とにかく移動や撮影がすごく楽です」とおっしゃっていました。この軽量・コンパクトの秘密はPF(位相フレネル)レンズの採用にあります。回折(かいせつ)という光の持つ“波”の特性を利用することで、効果的な色収差補正を行い、結果として軽くコンパクトなレンズの設計を可能にしました。さらに、VRに「SPORTモード」を搭載。常に安定したファインダー像によって、動きの速いものや、動と静を繰り返すような被写体に対して非常に有効。このレンズはまさに今回の撮影に最適な一本でした。

03
一流アスリートとシンクロする瞬間

そして撮影開始。山間部で行ったマウンテンバイクの撮影では非常に狭いトレイル(山道)で撮影ポイントを工夫しながら撮り続けます。藪に入ったり、地面に寝たりしながら撮り、移動し、また撮ります。さまざまな撮影の後、先生は水溜りの見える場所へ。その奥には細く長い坂があります。そこで地面に這うようにして構える戸村先生。そしてバイクがその坂を一気に下り泥水を跳ね上げる瞬間を捉えました。それが今回のメイン作品です。翌日、海上のボートからの撮影となったジェットスキー。雲の多かったこの日、光が射すタイミングを予測しながらの長丁場となりました。いくつかの手応えあるカットを撮影した後、夕日を背景にした撮影に臨みましたが厚い雲が水平線の上を覆っていました。ほとんど諦めかけていたその時、夕日がわずかな雲の隙間から顔を覗かせました。そしてまさに狙っていた一枚。山、海ともアスリートの心理をよみ、彼等が最も美しく見える瞬間を狙い続ける戸村先生らしい撮影風景でした。

こちらに掲載されている情報は、2015年3月現在のものです。

DATA

  • 撮影日: 2015.2.5-7
  • 写真家: Atsushi Tomura
  • レンズ : AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
  • カメラボディー : Nikon D4S
  • キーワード :スポーツ
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