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畠中良晴 × AF-S NIKKOR 500mm f/4G ED VR
500mm f/4。“馬”その美しさを描く超望遠。
馬は美しい。もの心ついたころから大好きだった。いつも胸の中にあるその思いが、写真家としての原動力である。走るための容姿はもちろんだが、大きく澄んだ瞳には人の心を引きつける不思議な魅力がある。
普段は日本や海外のレース場、厩舎などで撮影することが多いのだが、今回は日の出を望む海岸で、空や海の織りなす“光と色”を背景とする撮影を行った。レンズは馬との距離や背景ボケの美しさ、そして、被写体をよりクリアーに捉えたいという視点から500mm f/4を選んだ。ボディーは、優れた連写性能と高精度・高速AFを備えたD4Sとする。
凍てつく空が朝焼けに染まるころ、手持ちでの撮影を開始した。刻々と変化する光と色を響き合わせることでどんな絵に仕上がるのか。いくつか、撮影ポイントを変えながら撮り続けた。
日の出の時刻に合わせて、水平線上の太陽を背景とした真逆光のシーンも撮る。いかなる光の条件でも、ナノクリスタルコートの効果で常にクリアーな視野を得られた。撮影の多くが逆光の中の黒い馬体という難しい状況にもかかわらず、フォーカスも常に俊敏でシャープだった。
夢中で撮り続け、日が少し高くなったころ、波打ち際を駆ける馬のシルエットを狙う。すると、跳ね上がった飛沫が突然の強風に舞い上がり、無数の光の粒となった。
背景の海と波の反射が大きくぼけて、シルエットとなった人と馬の姿を際立てる。これからも馬の美しさを追い続ける ―― 私のNIKKORで。
INTERVIEW MOVIE
PHOTOGRAPHER
NIKKOR
BEHIND THE SCENE
真冬の早朝、寒さのため固く締まった海岸への小道を歩きます。しばらくすると砂丘に閉ざされていた視界が開け、一面の砂浜と大海原が広がりました。今回の撮影場所は千葉県の九十九里浜。房総半島の東岸に位置する全長66キロに及ぶ長大な砂浜です。ここで、近くの乗馬施設の馬を走らせる姿を撮影しました。現場に到着したとき空はまだ暗く、東の空が微かに明るく感じられる程度。畠中先生は波打ち際や砂丘の上などのポイントを探りながら、その時を待ちます。やがて、濃紺の空が明るくなり、水平線近くがオレンジ色に染まり始めます。畠中先生は撮影前に「刻々と変化する空の色と海の色を背景として、太陽が昇ればその光と水面の輝きも効果的に活かしたい」とおっしゃっていました。まさに狙っていた、早朝のマジックアワーが静かに訪れました。
夜明け間近。馬が海岸にやってきました。畠中先生は砂丘の上から500mmの大きなレンズを手持ちで構え撮影を開始します。風はあるもののそれほど強くはありません。しかし、500mmもの超望遠レンズにもなれば風によるブレにも注意しなければなりません。先生の撮影フォームはそのようなことも考慮した、とても安定感のあるものでした。空の色はどんどんと変化していき、それに伴い、海の色も変わっていきます。先生は砂丘から砂浜へ降り、馬との距離を徐々に詰めながら撮影を続けます。やがて、水平線に太陽が昇り始めるとその方向にレンズを向け太陽と馬を撮り始めます。今回の撮影は太陽の昇る海に向かってがほとんど、このレンズは、ナノクリスタルコートの効果でゴースト、フレアを最小限に抑え、常にクリアーなファインダー像を提供し続けました。
撮影は続き、太陽も高い位置に来たころ、今度は、波打ち際を走る馬を狙い始めた畠中先生。高速連写で駆け抜ける馬を捉えます。「逆光の中、しかも黒い馬なのでピントが合わせにくい状況だったけれども、うまくいきましたね」とおっしゃっていました。そして決定作品となった一枚。実はこのときに突風が起こり、馬が前方に跳ねた水飛沫が吹き戻され、被写体を包み込むという奇跡が起こりました。細かな光の粒に囲まれた人馬のシルエットがとてもドラマチックな作品となりました。「なにより、とてもクリアーな仕上がりになったことがよかった、イメージした以上の結果で、やはり信頼出来るレンズだとあらためて実感した」とうれしいコメントもいただきました。その後も撮影はしばらく続きましたが、天候にも恵まれ最高の撮影でした。
こちらに掲載されている情報は、2015年2月現在のものです。
DATA
- 撮影日: 2015.1.9
- 写真家: Yoshiharu Hatanaka
- レンズ : AF-S NIKKOR 500mm f/4G ED VR
- カメラボディー : Nikon D4S
- キーワード :その他