[FXベースの動画フォーマット]フルフレームでの4K UHD/30p動画撮影に対応し、広角レンズや魚眼レンズのワイドな画角を活かしたユニークな映像表現が可能です。4K UHDは全画素読み出しによる豊富な情報を活用しEXPEED 6との連携で解像感の高い映像表現を実現しました。感度域は静止画と同じISO 100-51200(高感度側はISO 204800相当まで拡張可能)。暗いシーンでもノイズの少ないクリアーな映像が得られます。4K UHDはスーパー35mm相当の[DXベースの動画フォーマット]でも記録できます。自動で4倍と5倍のスローモーション動画を撮影できる「スローモーション動画」機能のほか、音声も収録できるフルHD120p/100p※1撮影で、ユーザーニーズに応じた動画素材も得られます。新採用のハイブリッドAFシステムが231点※2のフォーカスポイントで撮像範囲を広くカバー。AF速度とAF追従感度のカスタマイズ※3と組み合わせることで表現意図に合わせた動画撮影を実現します。動画撮影中にシャッターボタンを押すことで静止画の同時記録※4も行えます。
10 bitでのHDMI出力時には、HDR放送などで使われているHLG方式の撮影に対応した4K UHDのHDR(HLG)動画出力※が可能です。豊かな階調情報によりハイライトとシャドーの階調飛びを抑えた色飽和の少ない鮮やかな映像表現を実現します。N-Logで記録した動画をHDRに変換する手間が省けるため、ハイエンドのワークフローの高速化にも貢献します。外部レコーダーがHLG非対応の場合でも、簡易的な階調補正を行うビューアシスト機能を使うことにより、カメラの画像モニターでも色や明るさを確認することが可能です。
ニコン独自のN-Logが使用できます。12段、1300%の広いダイナミックレンジを活かした、暗部、ハイライト部の豊かな階調情報が得られるため、滑らかな階調表現、色飽和の少ない広い色空間を活かしたカラーグレーディングが可能。撮影時に簡易的な階調補正を行い、標準的な映像として表示する「ビューアシスト」機能も搭載しています。
D780は[画像サイズ/フレームレート]に、新たに[1920×1080 30p 4倍スロー]、[1920×1080 25p 4倍スロー]、[1920×1080 24p 5倍スロー]を搭載※。4倍スロー(画像読み出し時120/100p、記録・再生時30/25p)、5倍スロー(画像読み出し時120p、記録・再生時24p)の動画をカメラまかせで撮影でき、フルHDでドラマチックな映像表現が可能です。最長記録時間はいずれも3分。最長再生時間は4倍スローが12分、5倍スローが15分です。
動画撮影用のAFモードとして、新たにAF-Cを採用。動画撮影中にAF-ONボタンを押して、AFの開始と停止を思い通りに制御できます。AF速度・AF追従感度の設定と組み合わせて使用することで、“フォーカス・プル”テクニック※を用いたより印象的なシーンも撮影可能。FXフォーマット撮像素子と大口径レンズの浅い被写界深度と美しいボケを効果的に活用できます。
D780は新たに採用した像面位相差AFにより、動画撮影時のAF速度とAF追従感度をカスタマイズできます。AF速度は11段階から設定でき、低速にするとゆっくりとピントを合わせるシネマライクな映像表現が可能。7段階から調整できるAF追従感度を低感度に設定すると、カメラと被写体の間に障害物が入り込んだ際のフォーカス移動を防ぐのに有効です。AF速度とAF追従感度のカスタマイズが、動画撮影に大きな違いを生み出します。
D780には4K UHDなどの動画撮影をサポートする多彩な機能を搭載。すべての動画に「アクティブD-ライティング」を適用できます。輝度差の大きいシーンでも、ハイライト部やシャドー部のディテールを維持し、階調を滑らかに表現した、自然な明るさの映像が得られます。ポストプロダクションで画像調整をしない場合に便利です。また、上下、左右、撮影レンズを中心とする回転の、3方向の手ブレの影響を軽減する「電子手ブレ補正」機能を搭載※。NIKKORレンズの光学手ブレ補正(VR機能)との併用で、より効果的にブレを軽減できます。さらに、ゼブラ模様の表示で白とびを容易に確認できる「ハイライト表示」機能を搭載。必要に応じて、どの程度の明るさの部分をハイライト部として表示するか、255-180のレベルで設定できます。[255]を選ぶと、白とびする部分だけを表示します。ゼブラ模様の向きも、被写体の模様や質感に合わせて2種類から見やすい方を選べます。
マニュアル露出時には、感度のみの自動制御で常時適正露出が得られます。暗い通路を抜けて明るい屋外へ出る人物を追うような、明るさが急激に変化するシーンを1カットで撮影する場合にも、シャッタースピードと絞りを固定して人物のブレ具合と被写界深度を一定に保てます。感度が高くなりすぎないよう、制御上限感度(ISO 200~Hi 2)の設定も可能です。
D780では、インターバルタイマー撮影時にタイムラプス動画を自動生成。パソコンによるポストプロダクションでタイムラプス動画を作成しなくても、撮影したその場ですぐに仕上がりイメージを確認したりシェアしたりできるようになりました。撮影時に「露出平滑化」※1を使用することで、明るさが変化する状況でもチラツキのない動画を作成できます。また、「露出平滑化」と「サイレント撮影」を併用すれば、測光の低輝度限界を通常撮影時の-3EV※2を超える暗さまで拡張可能。露出変化の激しい星空から夜明けの撮影や夕暮れ時の撮影にも、絞り優先オートに設定するだけで、適正露出を保ちながらひと続きで撮影できます。
新たに搭載したアッテネーターは、急に大きな音を拾ったとき自動的にマイク感度を調整し、音のひずみを防ぎます。ボディーに内蔵のステレオマイクのほか、別売のステレオマイクロホン ME-1、ワイヤレスマイクロホン ME-W1にも対応。マイク感度(20段階)は音声レベルインジケーターで視覚的に確認しながら、動画撮影中でも調整できます。市販のステレオヘッドホンで音声のモニター(音量30段階)も可能です。さらに、楽器演奏や街のざわめきなど幅広いシーンに適した[広帯域]と、主に人の声の録音に適した[音声帯域]から「録音帯域」を選択可能。内蔵マイク使用時には「風切り音低減」も設定できます。
動画撮影中にシャッターボタンを押すと、1回の動画撮影中に4K UHD時は約8.3MP、フルHD時は約2MPの静止画を、最大40コマまで記録可能※。画像編集で静止画を切り出す手間を省けます。
プロフェッショナルの映像制作現場で多用されるマニュアルフォーカス。マニュアルフォーカスで意図通りのポイントにピントを合わせたいとき、ピントが合っている部分を簡単に確認できる「ピーキング」表示機能が使用できます。表示色は赤、黄、青、白から選択可能。検出感度も3段階で調節できます。HDMI接続で外部機器に同時記録している映像には録画されません。4K UHD、フルHD、HD時に使用できます。
「静止画撮影メニュー」とは独立した、専用の「動画撮影メニュー」は、静止画と動画両方を扱うマルチメディア制作者の撮影効率を向上させます。静止画⇔動画を切り換えてもそれぞれの設定で撮影できるため、例えば、ピクチャーコントロール[フラット]で動画を撮影した後、素早く[オート]で静止画を撮ることなどがスムーズにできます。また、動画撮影中に (アイ)ボタンを押すと「動画撮影メニュー」にダイレクトにアクセスでき、効率的な動画撮影が可能です。
他の動画素材との同期や、映像と音声の同期を容易にする「タイムコード」を動画データ※1に記録可能。HDMI出力時に映像データとともに出力することもできます。「タイムコード」と実時間のズレを解消する[ドロップフレーム]にも対応しています。ATOMOS Open Protocolに対応しており、4K UHD撮影時にも、カメラの動画撮影ボタンで同Protocol対応HDMIレコーダー※2の録画開始/停止操作が可能です。