写真の要は光です。被写体への光のあたり方、影とのコントラスト、そして現れる個性的な瞬間。モノクロームは単に白と黒の世界ではありません。光と影の純粋な質感で表現し、形と奥行きというシンプルなグラフィック要素で構成される世界。情報が少ないからこそ、これまでにない視点が生まれ、表現の可能性が拡がります。
Z f のピクチャーコントロールでは、シャープでダイナミックな高コントラストの「モノクローム」に加え、影から光へのグラデーションが滑らかで、中間調が豊かで温かく柔らかい印象の「フラットモノクローム」、中間調は暗めながらシャドー部の黒つぶれを抑えてダークトーンを再現する「ディープトーンモノクローム」を搭載。「ディープトーンモノクローム」では、赤の感度が高く青の感度は低いという、特徴的な階調特性・感色性で、陰影感を高めながら青空は暗く、赤い花や唇は明るめに描写できます。インスピレーションが湧いたときには、静止画/動画セレクターをカチッと回すだけで、カラーの世界からモノクロームの世界へと、一気に意識を切り換えられます。
一人ひとりのクリエイターが持つ個性を、目の前のシーンに反映できます。自分のイメージに合わせて色みや表現を変更できるピクチャーコントロールやCreative Picture Controlは、簡単に設定できるだけでなく、適用した効果を画像モニターですぐに確認可能。その時々で違う感情、雰囲気、温度感やトーンを自分らしく伝える、美しい静止画や動画を実現します。さらに、Creative Picture Controlの効果の適用度は、0~100の範囲で好きな色みに調整できるため、直感的に、より細かな作り込みが可能です。
Z f のピクチャーコントロールでは、白とびを抑えながら豊かな階調で人物の肌を表現する「リッチトーンポートレート」を搭載。人物の肌を明るく滑らかにする従来の「ポートレート」に比べ、より肌のディテールを残せるため、レタッチして仕上げる際のベース画像にも適しています。
天井画をはじめとする建築装飾の細かなディテールや美術品の緻密な色彩、昆虫や鉱物の精緻な構造などを、想像を超える没入感と質感で表現できます。Z f はピクセルシフト撮影により、モアレや偽色、ノイズを抑えた新次元の解像度と忠実度で、様々なシーンを撮影できます。4コマ、8コマ、16コマ、32コマと撮像素子の位置を微妙にずらしながら撮影することで、より正確な色情報を得ることが可能。16コマ、32コマでは約9600万画素という圧倒的な高解像度が得られます。撮影したRAW(NEF)画像は、NX Studioを使用して合成できます。