多彩な被写体へのAFをサポートするため、Z 9はディープラーニング技術を用いて開発したアルゴリズムを搭載し、世界最多※1 9種類の被写体検出を実現※2。人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機の検出が可能です。ポートレートやスポーツ、ペットをはじめとする動物、乗り物など幅広い撮影で、ピント合わせをカメラに任せ、構図やシャッターチャンスに集中できます。さらに、人物検出では従来よりも小さなサイズの瞳を検出してAF可能なため、撮影画像をトリミングして使用する際にも便利。ゴーグルやサングラス越し、顔が逆さまの状態でも瞳を検出します。また、体操の床運動選手が宙返りをして、AFが顔を見失うような激しい動きのあるシーンでも、自動的に頭部や胴体を検出してピントを合わせ続けます。
Z 9の高性能AFは3つのテクノロジーに支えられています。ニコン初となる120回/秒の高速AF演算、ディープラーニング技術を用いて開発した優れた被写体検出、Z マウントならではの高速AF情報通信。これらのテクノロジーが融合し、高速連続撮影中でもランダムに動く被写体を正確に捉える高次元のAF追従性能を実現しました。
小さな被写体に対するAF追従性や「コンティニュアスAF」時の「瞳AF」/「顔検出AF」のピント精度などが向上しており、より確実かつ安定したAF撮影が可能。また、進化したAFアルゴリズムにより低輝度(-9EV※)でもAFで撮影できます。さらに、ライブビュー用の露出とは別にAF制御ができるため、逆光シーンでも優れたAF性能を発揮します。
「ニコンD6」で好評を得ている「グループエリアAF」を、新たに「カスタムワイドエリアAF」として搭載。20種類(動画は12種類)から選択でき、幅広いシーンで主要被写体を確実に捉えることができます。
被写体検出にも対応しているため、例えば障害物が被写体の手前にくるハードル走でも、AFエリアを上側に配置することで、そのエリア内の先頭のアスリートにフォーカスの合った決定的瞬間が撮影できます。アルゴリズムも見直し、AF性能の安定性、追従性、低輝度時における被写体検出性能を改善しています。
ニコンの一眼レフカメラで追尾性能が好評だった3D-トラッキングを Z シリーズで初めて搭載しています。ディープラーニングを活かした優れた被写体検出性能と相まって、高速で近づいてきて遠ざかるレースカーや、素早く動くスポーツ選手も遠く離れたところから追尾し続けることが可能です。
オートエリアAFは、Z 7IIよりもフォーカスポイントが小さくなり、点数も81点から405点に増大。小さな被写体の追尾性能が向上しています。また、人物や動物、乗り物が同一画面内にある場合は、オートエリアAFと被写体検出[オート]の組み合わせが有効。カメラが9種類の被写体を自動で検出してピントを合わせるので※、車を撮影している時にドライバーが偶然降りてきても、設定を変えずに確実に捉えることができます。
プロフェッショナルとして活躍するスポーツフォトグラファーの多くは、被写体を画面のどの位置で捉えたいのか事前に決めたうえで撮影します。Z 9はダイナミックAFが進化しており、ピントを合わせる範囲をD6同等の[S]サイズだけでなく、[M]、[L]の3つから被写体の大きさに合わせて選択可能。シーンに合わせて設定を使いわけることで、サッカーやバスケットボールなどの決定的瞬間を撮影することができます。
カスタムボタン(Fn1ボタン、Fn2ボタン、Fn3ボタン等)に[AFエリアモード]を割り当て可能。割り当てたボタンを押している間、あらかじめ設定したAFエリアモードに変更し、ボタンを放すともとのAFエリアモードに復帰します。被写体や撮影意図に応じて、AFエリアモードを切り換えられます。
「AFロックオン」※の効き方を、「横切りへの反応」と「被写体の動き」の2つのパラメーターで設定できます。「横切りへの反応」は、カメラ前を横切る被写体への反応を[敏感](横切り被写体に素早く反応してピントが合いやすく、横切り被写体通過後は素早くもとの被写体にピントが合う)~[鈍感](横切る被写体があっても、もとの被写体からピントが外れにくい)で設定可能。「被写体の動き」は、追従したい被写体のカメラに向かって来る動きの特徴を[ランダム](動きの速度が急激に変わる)~[スムーズ](緩やかな速度変化で動く)で設定できます。ラグビーやサッカーのように次々入れ替わるゲームの主導権を握る選手を撮りたいときや、陸上のトラック競技などで特定の選手を高倍率まで追い続けたいときなど、撮影者の狙いやスキルに合わせて設定できます。