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てくてくカメラ

ものづくりの街、蔵前の新しい魅力にふれる

江戸時代から多くの職人が暮らし伝統文化を連綿と受け継いできた街、蔵前。製造や卸の拠点としても歴史を持つこの街にここ数年、多くの若いクリエイターたちが拠点を構え、おしゃれなカフェやショップが続々とオープンしています。今回は、「ものづくりの街」として注目を集めている蔵前へ、新たに発信し始めた街の魅力にふれるカメラ散歩に出かけました。

1、カキモリ → 2、茂上工芸 → 3、ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前 → 4、蔵前を散策

1. カキモリ

その場で作れるオリジナルノートが人気
“手で書くこと”をコンセプトにした文房具店

「カキモリ」と書かれたモダンな雰囲気の看板に惹かれて入った店内には、便箋や万年筆をはじめとする文房具がずらり。ここは2010年に蔵前にオープンした人気の文房具店です。もともと蔵前には革製品など製造業の下請け業者が多く集まっており、文房具関連のメーカーもあったことから、この街を選んで店をオープンしたのだそう。

メールが主流になった今だからこそ“手で書くこと”の楽しさを再認識してもらいたい、そんな思いで並べられたカキモリの文房具たち。オリジナルのノートや便箋、インクを作ることもできるそうで、杏ちゃんも早速ノートをオーダーすることに。表紙、中紙、リングや留め具などのパーツを選んだら、その場で製本し完成です。かわいく、大人っぽく、シンプルに、カラフルに……組み合わせ方でガラリと印象を変えるオリジナルノート。自分好みに仕上がった1冊に、愛着もひとしおです。

2. 茂上工芸

江戸時代から続くものづくりの町で
伝統工芸にふれ、箸づくりにチャレンジ!

江戸文化発祥の地として栄えた台東区。当時から多くの職人たちが暮らし、伝統の技を磨き受け継いできたのだといいます。そんな伝統工芸のひとつ、鉄釘を使わず木材を組み立てて家具や和小物などを作る“江戸指物”の工房・茂上工芸にやってきました。指物について教えてくださったのは、伝統工芸士の茂上豊さん。作り方や特徴をうかがいながら、木のぬくもりと江戸の粋が感じられる逸品をじっくりと見学することができます。

そして工房では箸づくりを体験することができます。箸の大きさの木を“豆カンナ”を使って細く削って箸に仕上げていきます。これがなかなか難しく、アドバイスを受けながらようやく箸を完成させることができました。ノミやノコギリが並ぶ工房で、木の芳香に包まれながら一心にカンナをかける、そのひととき……ものづくりの街、蔵前のルーツにふれたような体験でした。

3. ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前

サンフランシスコ発、日本1号店が蔵前に
こだわりの「ビーン・トゥ・バー」チョコレート

次に訪れたのは「ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前」。2010年にサンフランシスコで創業、カカオ豆の選別から板チョコまで工程のすべてを自分たちで行う“ビーン・トゥ・バー”という製法でチョコレートを作っているお店です。日本出店に際し、ファクトリーのスペースが確保できる場所をあちこち探したそうです。そしてたどり着いた蔵前は、こだわりのチョコレートを作るお店の雰囲気にぴったりと合った街でした。

カフェスペースでいただいたのは、カカオの風味が存分に楽しめる「ハウスホットチョコレート」と、スクエア型の焦がしたマシュマロの上にチョコレートを乗せた人気のスイーツ「パプアニューギニア・スモア」。流行に敏感な若い人だけでなく地元の方々の憩いの場にもなっているお店は、とてもアットホーム。穏やかな空気が流れるなか、思い思いにゆっくりとした時間を過ごすことができます。

4. 蔵前を散策

古いビルに交じって新しい店舗が並ぶ蔵前
秋風に吹かれながら隅田川沿いを歩く

古いビルをリノベーションした雰囲気あるショップやカフェ、コーヒースタンド、お茶やさん、若いアーティストのアトリエ……街を歩くと、古くからある問屋や卸業者のビルに交じってあちこちに気になるお店を見つけることができます。蔵前近辺の約2km四方ほどのこの小さなエリアには、新しい蔵前の魅力がギュッと詰まっていました。

そして散歩の最後に訪れたのは隅田川です。現在の蔵前を称して“東京のブルックリン”と呼ぶ人もいるのだとか。「なるほど、大きな橋と水に面したこの風景が、ブルックリンを連想させるのかもしれないなぁ…」。そんなことを感じながら、広々とした川面の風景を秋の空と一緒にカメラに収めたのでした。

ナビゲーター 新垣 杏(あらがき あん)

1994年9月17日生まれ。バイクが大好きな現役美大生。写真は撮るだけでなく、展覧会など鑑賞も大好きです。これからも写真を勉強しながら、フォトジェニックな場所を紹介していくのでよろしくお願いします!
趣味:モータースポーツ観戦、サーフスポーツ、食べ歩き&飲み歩き
好きな場所:サーキット、海

お散歩の感想

蔵前は下町というイメージだったので、こんなにもクリエイティブで洗練された街だとは思いませんでした。文房具などステキな“もの”をたくさん見つけたので、自分へのご褒美に、誰かのプレゼントに、また買い物に来たいです。余談ですが、おしゃれなお店は店員さんもみんなおしゃれ! 美男美女にもたくさん出会えたお散歩でした♪

撮影スポットの紹介

撮影地マップ

機材・グッズ紹介

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お散歩関連情報

撮影のマナーと注意

エリアガイド

1.カキモリ

群馬県に創業した文房具店の3代目が2010年、蔵前に店舗をオープン。店名は「書人」と書いてカキモリ。「たのしく、書く人」をコンセプトに、書くきっかけや楽しさを伝えている。
住所:東京都台東区蔵前4-20-12
電話:03-3864-3898
営業時間:(平日)12:00~19:00、(休日)11:00~19:00、月曜定休(祝祭日の場合はオープン)

2.茂上工芸

100年の歴史を受け継ぐ東京の伝統工芸「江戸指物」の工房。昔ながらの技法を用いながらも、現在のライフスタイルに合わせた「小粋モダン」な家具を提案している。
住所:東京都台東区蔵前4-37-10
電話:03-3851-6540
営業時間:9:00~17:00、土・日曜日定休
※工房見学、箸づくり体験(有料)は随時受け付けています。事前に工房に連絡し予約を入れてください。

3.ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前

2010年にサンフランシスコで創業、2016年2月に蔵前に出店。カカオ豆とケインシュガーのみを使用し、ビーン・トゥ・バーという製法でこだわりのチョコレートを作っている。併設するカフェでは、ハウスメイドのお菓子やホットチョコレートなどを提供している。
住所:東京都台東区蔵前4-14-6
電話:03-5833-7270
営業時間:10:00~20:00(L.O.19:30)
休業日:不定休

※ こちらに掲載している情報は2016年10月20日現在のものです。

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