1人でのんびり過ごす休日、しほりはカメラを持って気ままな街歩き。おしゃれなお店や素敵な街角の風景を見つけては写真を撮って楽しんでいるようです。散歩中、ふいに見つけたのはモロッコのカフェ雑貨のお店。美味しそうなメニューや異国の雑貨に心が躍ります。早速入店し、お店の方に許可をもらって頼んだ料理やお店の雑貨を撮影させてもらうことにしたしほり。せっかく見つけた素敵なお店、かわいく撮って残したい!
撮影監修:斎藤 勝則
ドキドキ、ワクワクするようなものを見つけ、カメラを構えて撮ってみる。ところが撮った作品を見てみると、そのドキドキ、ワクワク感が感じられなくなってしまった…。そんな経験はありませんか?その原因のひとつとしてありがちなのが、撮りたいものの全体を漠然と撮ってしまうケースです。画面の中にいろいろな物が入っているため、主役が引き立たず、撮りたいものが小さく写ってしまい、インパクトも薄くなってしまいます。
シャッターを押す前に、撮りたいものに一歩近づくことを心がけましょう。思い切って撮りたいものをアップで撮影してみれば、それだけで写真にインパクトが出ていつもとは違う強い印象の作品になります。
「このグラス素敵!」と思ってカメラを構えたら
そこから一歩、撮りたいものに近づいて撮ってみよう!
室内の撮影では、照明の光(蛍光灯、白熱灯など)が影響して、撮影した作品が実際に見ている色みと異なって写ることがあります。それを、見たままの色みに補正する機能をホワイトバランスと言います。通常、ホワイトバランスは自動で光源を読み取り補正を行う「オート」に設定されていますが、今回はこの設定をあえて変えて撮影する方法にチャレンジしてみましょう。
ホワイトバランスには「電球」「蛍光灯」「晴天」などいくつかのモードがあります。モードを変更しながら撮影してみると、作品全体が赤みを帯びたり、青みを帯びたりと変化するのがわかると思います。色みが変わるだけで作品の印象がグッと個性的に変わります。どのモードで撮るのが良いか、いろいろと試しながら好みの1枚に仕上げてみてください。
MENUボタン→絵作り→ホワイトバランスから設定を変える
クリエイティブモードとは、より創造性あふれる表現で撮影することができる、Nikon 1 S1についている機能です。8つの効果の中から、好みのシーンを選ぶだけで、簡単にその効果を使った撮影ができます。この中で今回オススメしたいのが、「ミニチュア効果」です。風景を撮影したとき、ミニチュア模型や箱庭のように写る効果が得られるのですが、今回はこれで雑貨の撮影を行ってみましょう。「ミニチュア効果」で撮影すると上下がぼけるため雰囲気が出て、さらに彩度が上がるため華やかさも演出することができます。風景だけでなく、雑貨、料理などにも使える効果ですのでぜひ試してみてください。
なお、クリエイティブモードとホワイトバランス変更の両方の機能を使いたいときは、ホワイトバランスを変更してからクリエイティブモードに切り替えます。クリエイティブモード設定時にホワイトバランスの変更はできませんので注意してください。
Nikon 1 S1のレンズキットについている「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」というズームレンズは、写る範囲が10mmから30mm※1までをカバーしてくれるオールマイティなレンズです。一方で、2本目のレンズとしておすすめしたい「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」は単焦点レンズといって、写る範囲は18.5mm※2のひとつだけ。ですが、この単焦点レンズには大きな特徴があります。
まずレンズがf/1.8と明るいため(数値が小さければ小さいほど明るい)、室内などの暗い場所でもシャッタースピードが速く設定でき、手ぶれを防ぐことができます。また、レンズは明るくなるほどピントの合う距離が浅くなる、つまり背景をキレイにぼかした写真が撮れるようになります。
レンズ交換のできるアドバンストカメラ。描写力も高い単焦点レンズをプラスして、さらにレベルアップした撮影を楽しんでみてください。