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撮影者プロフィール
1934年、岡山県出身。キリスト教の教会の造形や美しさに惹かれ、ひとつのテーマとして長年撮影してきた。現在はニッコールクラブ岡山支部に所属し、ニッコールフォトコンテストやJPS展などで入賞するなど精力的に活動。公益社団法人日本写真協会会員。岡山県美術家協会会員。岡山県写真家集団参事。
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カトリック系の学校に通っていたことが最初のきっかけです。そこではキリストの教えも日々耳に入ってきてはいましたが、私は宗教そのものよりも、それを支えている「教会」への興味が強くありました。
長崎県に古くから残る教会には、キリスト教が伝来した当時の文化が色濃く感じられます。華美な装飾は少なく、ステンドグラスの造りも単調ですが、そこに強烈な魅力を感じています。
旅行雑誌で見た長崎市の「神ノ島教会」などが忘れられず、念願叶って1995年に撮影することができました。聖堂内はステンドグラスの光で彩られ、荘厳な雰囲気に胸を打たれました。それから長年かけて、長崎市から五島列島の教会にはほぼすべて足を運んだと思います。その多くが山の中腹や林の中など集落から離れた場所にあり、車で何度も通いました。
聖堂内は光が差し込む午後をねらい、曇りや雨の日を避けて撮影しています。ミサで使う机や椅子の木目、柱などに、ステンドグラスの透過光が重なってできる影や色の造形が好きです。最初はそればかり撮っていましたが、展示としてまとめる際に助言をもらい、教会の外観や周辺の景色などを再撮影しました。
そのニュースは本当に嬉しかったです。とても素晴らしい場所なので、もっと早く登録すべきだったと思うほどでした。しかし、撮影禁止の教会が多くなったことは少し残念です。私が撮り始めた頃は規制が少なかったので、今では撮影することができない場所が展示作品にも含まれています。信者の数が少なくなり、教会の維持管理が難しくなったのも理由のひとつかもしれませんね。
作者の教会への想いが伝わってくる作品です。その場で感じた感覚を素直に表現しています。ステンドグラスから落ちる光の色の美しさを丁寧にとらえたところが印象的です。また、教会の外観など引いた視点の作品も入れたことで、バランスよくまとまりのよい構成になりました。