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ニッコールクラブ会員展

「琵琶湖:光と影と」髙橋健次

撮影者プロフィール

1948年京都市生まれ。1974年日本写真専門学校卒業(現日本写真映像専門学校)。1980年頃より、琵琶湖を中とした琵琶湖ならびにその周辺の撮影を開始。2015年5月には『琵琶湖―光と影と』(日本カメラ社)を出版。

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インタビュー

琵琶湖を撮影しようと思ったきっかけは?

琵琶湖の撮影を始めたのは、身近な、地元の風景を記録として残したいという思いからでした。1980年頃から35 年以上にわたって撮り続け、今回の写真展ではその中から湖北地方を中心にここ15年くらいの作品で構成しています。

撮影はどのくらいの頻度で行かれているのですか?

多いときは週2回くらいです。23時頃に自宅を出発し、夜から日の出、日の入りまで一日中撮影するというのがいつものパターンです。

撮影で苦労したことは?

冬場の撮影ですね。特に湖北地方は雪が多く、すぐに30~40センチは積もってしまいます。積雪で車が動かなくなるのはもちろん、雪が積もっていたので陸地だと思って足を踏み入れると実は湿地帯でそのままズブズブということもありました。

写真展のねらいは?

古代から現代まで変わらない琵琶湖の風景、古代の人も見たであろう原風景を表現したいと思い、コンクリートのブロックや船など、人工物は入れないように撮影しています。タイトルにもしたように光と影も撮影するうえで意識したポイントです。ただ、時代の流れもあって琵琶湖もその自然が破壊されつつあります。美しい琵琶湖の自然風景を見ることによって、そのことについて少しでも考えてもらえればうれしいです。

顧問講評 ハナブサ・リュウ

穏やかな海のように包容力を感じさせる琵琶湖はとても魅力的な被写体です。髙橋さんはそんな琵琶湖の本当の自然、すなわち、人間がまったく介在しない、自然のままの姿をとらえています。そこは未開の地ではないので、とても難しい撮り方です。そして美しい自然、光と影には目を見張るものがあります。作品は自然の讃歌であり、地元に根差した貴重な記録でもあるのです。挑戦した髙橋さんに拍手を贈りたい。