自分が撮った写真のはずなのに、
知らない世界が写っているように錯覚することがある。
子供の頃からSFの映画や漫画が好きだったが、その中でよく出てくる
「4次元」というキーワードにすごく惹かれるものがあった。
人間は普段、3次元までを知覚していると言われていて、
その上の4次元は3次元に時間の概念を足したものという説がある。
時間の流れの中で記憶から遠のくほど面白さを増していく写真は、僕にとって4次元的な何かを感じさせる。
撮ることを通じて、普段知覚している以上の次元を無意識に垣間見、記録しているのではないだろうか? それが、未知の世界を見ている感覚を呼び起こしているように思う。
僕はこの奇妙な感覚、そして写った世界を「写真次元」と呼ぶことにした。
「写真次元」をもっと見たい。形に残してみたい。そんな僕の好奇心が、この作品から鑑賞者の皆さんに伝染することを期待している。
(西山 廉)
1995年宮城県生まれ東京育ち。法政大学人間環境学部卒業。
フォトグラファーの父の影響で、大学卒業後に写真を始める。2022年から新宿Place Mのワークショップ「夜の写真学校」にて写真家・瀬戸正人氏に師事。
【展示】
-2023-
グループ展「Traveling 旅しないカメラ」Place M(5月)
グループ展「Traveling 旅しないカメラ」Place M(10月)
-2024-
個展「写真次元」Place M(5月)
「2024年度ヤング・ポートフォリオ展」清里フォトアートミュージアム(10月)
【収蔵】
-2024-
清里フォトアートミュージアム 5点収蔵