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<ニコンサロン>
深津 春平
豚を食べる

会期

2024年10月15日(火)~2024年10月28日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

学生の頃、豚肉を扱う飲食店でアルバイトをしていた。飲食店の仕事に食品廃棄物を廃棄置き場まで運ぶ作業がある。この作業をしている際に、豚肉が手元に来るまでの道のりを想像した事があった。どれほどの数の人間が関わり、どのような仕事がなされて私まで豚肉が届いたのか。その道のりを確認し撮影したい欲望が、いつしか私の中に生まれていた。そして養豚場や屠殺場などの豚肉が関わる各事業所へ撮影許諾願を送り、十分な防疫対策をした上で撮影を開始した。

CSF(旧称豚コレラ)のような感染症への対策、飼料等の生産費の高騰など、多くの要因によって養豚場経営者が得られる利益は減りつつある。この厳しい状況は養豚場の努力だけで打破できるものではなく、精肉場や飲食店などが工夫して取引方式を変更するなど、業界全体での支え合いが必要となる。そして最終的には消費者による支援が必要となるが、現状として消費者が上記の状況を認識できる環境が整っているとは言い難い。

今回は精肉場や飲食店などの取引先が協力し廃業を免れることができた養豚場を例に挙げ、国産豚肉の生産、取引、消費の現在を見つめていく。

(深津 春平)

プロフィール

深津 春平(フカツ シュンペイ)

1996年 千葉県生まれ
2019年 日本大学芸術学部写真学科卒業

2019年 卒業制作 「出世しゆく対価」金丸重嶺賞受賞
2019年 2018年度卒業制作優秀作品展 「出世しゆく対価」(日本大学芸術学部写真ギャラリー)

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