2018年、ニコンサロンで「輝絶耐生」という写真展を開いた後、自然を主題として続編を作ろうと近郊の森へ通った。
ミシェル・フーコーの言葉「自然は言語によってすみずみまで貫通されたかたちでしか目に見えない」それは「この碁盤目の彼方にたえず現存しながら、それらの名のはるか背後できらめいている」【言葉と物:新潮社】
簡単そうで何やら難しい自然の定義もレイチェル・カーソンの世界では「大地と海と空、そこに住む驚きに満ちた生命の輝き」と明快だ。【センス・オブ・ワンダー:新潮社】
見えるモノと見えないコトを共時的に感じとり(センス)、不思議と驚き(ワンダー)、の中に身を置くことがカーソンのお勧めである。
フーコーの云う「それらの名のはるか背後できらめいている」ものとは何か、、、
森を歩く中でその謎めいた言葉はジワリとほどけ、「センス オブ ワンダー」の世界と溶け合ってゆくのであった。
取材地:東北大学植物園・青葉の森緑地・太白山自然観察の森/いずれも仙台市内
(二川 征彦)
1938年生まれ 宮崎県出身
1960年頃から趣味で写真撮影をはじめる。
放送局勤務の後、1993 年フリーカメラマンとして活動開始
写真展
「仙台の緑2006」 2007 年4 月:せんだいメディアテーク
「輝絶耐生」 2018 年5 月:銀座ニコンサロン
「輝絶耐生」 2018 年6 月:大阪ニコンサロン