鉄道車両というものは単体では無機質なものであり、列車の編成写真だけだと機能美しか感じられません。それが四季折々の風景や行きかう人々が絡むと、そこに旅情という物語が生まれてくるのではないでしょうか。
ここ18年位デジタル一眼レフで撮りためた鉄道写真の中から、「冬の鉄道情景」にテーマを絞ってカラー作品51点をセレクトしてみました。
早朝から深夜までの時間軸の中で、冬の始まり・冷たく降りしきる雪・雪との闘い・灰色の重苦しい空模様・クリスマスの華やいだ雰囲気・待ち遠しい春といった景色と列車の働きぶりを、冬ならではの色と光で感じていただければ幸いです。
(石田 俊幸)
1954年 東京都生まれ
ニッコールクラブ江戸川支部所属
1968年、中学2年の初夏に同級生から「ヨン・サン・トオ(昭和43年10月国鉄ダイヤ白紙大改正)」で関東の蒸気機関車がドンドン減っていくから、無くなる前に記録しておかないかと誘われたのがきっかけで大学卒業までの8年間ほど鉄道写真の撮影の為に全国を巡るも、社会人になってからは休眠。
仕事にも家庭にも余裕が出てきた50歳を過ぎた2006年頃、復活SLを中心に鉄道写真の撮影を再開。昔も今も鉄道写真専門なものの最近は情景描写やストーリーにもこだわり、「懐かしさ」をキーワードに組み写真やモノクロでの発表が多くなってきた。
ニッコールフォトコンテスト 入選5回
サロン・ド・ニッコール 年度賞第1位 2回
JPA展 奨励賞・入選
JPS展 入選