Nikon Imaging
Japan
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<ニコンサロン>
今泉 真也
SEDI/セヂ

会期

2023年9月26日(火)~2023年10月9日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

沖縄島北部にひろがるやんばるの森を、島の原風景として30年にわたり見続けてきました。青春をともにすごした森はダム建設によって消えましたが、その喪失感の中でも、森をもっと深くみなくては、という気持ちは消えませんでした。
もっと深い視点で森をみたい。その時に、キーワードとしてつねに頭にあったのが、このSEDI(セヂ)ということばです。古い琉球のことばで「万物に宿る霊力」のことをさします。
時を止める「写真」は、本質的なこともそのまま伝えられるのでは、という思いを持っています。この写真展では、人の眼を通した自然から離れ、「きれい」と感じる心を一度解体し、再構築することで、私たちの生と死にも通じる自然の本質、揺らぐことのない森本来の混沌と美を、ありのままに提示します。
人は自然とどう関わっていけばよいのか。自然そのものを知るにはどうすればよいのか。そのことを突きつめ、誰も見たことのない、けれどいつかどこかで見たことのある光景を、この島に生きる人間として表現し続けます。

(今泉 真也)

プロフィール

今泉 真也(イマイズミ シンヤ)

1970年 神奈川県生まれ
中学の時、顔見知りのホームレス男性が同年代の子どもたちに殺害されたことから「子どもにとっての自然の必要性」について考えるようになる。高校時代に登山と素潜りを始め、一眼レフカメラを購入。19歳のとき「都会の自然とそこで遊ぶ子たち」をテーマに初の個展を開催。沖縄国際大学で沖縄戦聞き取り調査などを専攻後、撮影活動を始める。1997年、ダムに沈む森と出会い、年200日以上足掛け10年を森のテントで暮らしながら撮影。シーカヤックから冬山登山までアウトドア全般をこなし、一貫して沖縄と琉球弧に腰をすえて、人と自然のいのちについて発信を続けている。
映画・映像分野でも作品を発表、都市に生きる野鳥の暮らしを描いたドキュメンタリー「RIVER」は国際短編映画祭 Shortshorts Film Festival&AsiaにてJ-WAVEアワードと観客賞を受賞。日米地位協定の不条理を背景にした短編ドラマ映画「Mother」は、海外13ヶ国の国際映画祭で上映されている。日本風景写真家協会会員。

【主な個展】
子どもの世界 (1989/横浜市吉野町市民ギャラリー)
落ちこぼれの森 (1998/宜野座村立博物館など巡回)
沖縄の辺野古とイラクの戦場 (2005/元麻布ギャラリー沖縄/三人展)
雨粒と海・比謝川水系をたどる (2005/嘉手納町役場)
うみくさの楽園 (2004~2022/国際基督教大学など巡回)

【主な写真集】
「ジュゴンに会った日」(高文研)
「ニヌファブシ~南の北極星~」「神人の祝う森」「SEDI」(ともに私家版)

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