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<ニコンサロン>
吉江 淳
出口の町

会期

2023年6月6日(火)~2023年6月19日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

生まれ育ち、今も暮らすこの地域は関東平野の端にあって、大いなる自然も都市的景観も持ち合わせていない。
ポンプ式に様々な事物が届けられ、それらが押し出された町の端では人工と自然、中心的と局所的、新しいものと古いものが入り混じる汽水域のような境界が見え隠れしている。

一方、町の外れには利根川が流れている。
源流から河口への雄大な流れの循環から90°視点を変えてみれば、そこは町から様々なものが流れ着く最終地だ。消化しきれなかった我々の生活排泄物とも呼べる澱が草むらに覆われ点在している。県境でもある川は低い土地であり、町の出口と呼んでよい場所だ。

この地域には決して魅力的な景色があるわけではない。
多くの人が「何もない」という土地にはしかし、何もない景色があって、私にとっては、明媚な風景よりも自然について、都市的な風景よりも生について強く響いてくる。

(吉江 淳)

プロフィール

吉江 淳(ヨシエ アツシ)

1973年 群馬県生まれ

主な写真展・グループ展
2001「乳牛」コダックフォトサロン(東京)
2006「ヒバリのいるところ」ニコンサロン juna21(東京)
2009「隣町」ギャラリー蒼穹舎(東京)
2010「Riverland」コニカミノルタプラザ フォトプレミオ(東京)
2011「HOMETOWN」1839コンテンポラリーギャラリー(台北)
2012「地方都市」新宿ニコンサロン(東京)
2013「茨城」ギャラリー蒼穹舎(東京)
2014「遠くに山が見える」ギャラリー蒼穹舎(東京)
2015「地方都市」ギャラリー722(岡山)
2017「川世界」梅田 蔦屋書店(大阪)
2018「愛でるボタン展〜アイリスのボタンづくり〜」 太田市美術館・図書館(群馬)
2020「遠鳴り」ギャラリー722(岡山)
2020「TAIWAN 2011-2019」ギャラリー蒼穹舎(東京)
2021「HOME/TOWN」太田市美術館・図書館(群馬)
2021「路地まちアートランブル」(栃木)参加
2022「PARADISE TEMPLE」 iwao gallery(東京)

主な出版物
2014「地方都市」蒼穹舎(写真集)
2016「川世界」salvage press(写真集)
2016「四号線」(写真誌)立ち上げに参加0号〜4号(2018)まで
2018「出口の町」salvage press (写真冊子)vol.1~vol.6(2021)を不定期にて継続刊行中
2020「陰と陽」(写真誌)3号から7号(2022)まで参加

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