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長旅の末、やっと山里へ降り立つ。また会えるだろうか。近づくにつれ喜びと不安が交錯する。目指すは渓谷の石である。野ざらしの石は台風や洪水で割れたり流されたりがしばしばだ。見慣れぬ石が積み重なっていたこともあった。
石はどうやってできるのか。灼熱のマグマが冷え固まったり、湖や海の底に溜まった砂や土が圧縮されて固まったり、あるいは既存の石が熱や圧力によって別の石に生まれ変わったり、その経緯は様々だ。しかし、どの石も休むことなく地球を循環しているという。それも億年をかけて縦横無尽に、かなりダイナミックに、だというから驚く。
この美しくも妖しい三波川結晶片岩(写真)の内には、どんな壮大な地球のドラマが詰まっているのだろうか。見つめていると吸い込まれてしまいそうだ。一方、採石場の石には人の手によって突然陽の下に引き出された戸惑いや羞恥が見えて、いささか後ろめたさを感じるが、その初々しさがなんとも微笑ましい。
そんな石達に終日向き合い、触れ、語りかけながら撮影をしていると瞬く間に時が過ぎる。渓谷の日暮れは早い。もう行かねば。また会えるか、それとも今日でお別れか。誰もいない谷間で石とひっそり過ごす時間は、つかの間の逢瀬そのものだ。
(磯和 璉子)
三重県生まれ
1981年 東京での会社勤務を経て、留学のため渡米
1984年 ニューヨークを拠点にワイルドライフを中心とするドキュメンタリー映像の制作・配給に携わる
2006年 リタイアして帰国。写真を始める
2014年 写真家 瀬戸正人氏に師事
写真展歴
2015年 「葭・蘆・葦」(PlaceM、新宿)
2016年 「山川草木抄」(コニカミノルタプラザ、新宿)
2018年 「石の声」 (オリンパスギャラリー東京・大阪)