吉野川(紀の川)の源流に位置し、手つかずの原生林が広がる、奈良県南東部の川上村。室町時代から500年続く日本でも有数の林業が盛んな土地であり、吉野川源流の豊かな水源は、戦前から戦後の高度経済成長を支えてきた。現在では人口約1300人の限界集落であるが、それでも森とともに源流を守り、先代からの暮らしを受け継いでいる。
2017年に写真家・百々武は家族と一緒にこの地に移住した。
移住してから2020年までに撮影された作品を展示する。
1977年 大阪府生まれ、奈良育ち
1999年 ビジュアルアーツ専門学校・大阪卒業
1999年 イイノメディアプロ入社
2000年 ZIGEN氏に師事
日本の離島を北から南へと巡った作品で、2009年に東京都写真美術館、パリ・ポルトガル・メキシコで写真展開催、写真集『島の力』刊行。同年より活動拠点を東京から奈良に戻す。奈良県南部を中心に撮影した作品「草葉の陰で眠る獣」の写真展を東京・大阪などで開催、同名写真集刊行。
2017年、家族で奈良県川上村に移住。川上村での暮らしで体現する真っ新な時間を撮影した写真集『生々流転』を、Case Publishingより2021年5月に刊行。